流体素子原理に基づいた呼吸ガスモニタの検討
現在, 臨床の場において呼吸ガス濃度を測定する場合, 主に二酸化炭素(CO_2 )は赤外線吸収方式, 酸素(O_2 )はガルバニックセル方式またはパラマグネット方式によっている. 残る窒素(N_2 )についは, 臨床的には全くと言って良いほど開拓されていないのが実情である. 今回これら3つの呼吸ガスを同一のセンサによって, 同時にリアルタイムかつ連続的に, しかも比較的低コストで測定することのできる技術を導入し製品開発を行っているので報告する. 〔測定原理〕射出成形されたマイクロ流体素子であるセンサチップ(単一患者用)に, ポンプによりサンプル呼吸ガスが一定流量で吸引導入され, このときにチッ...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 現在, 臨床の場において呼吸ガス濃度を測定する場合, 主に二酸化炭素(CO_2 )は赤外線吸収方式, 酸素(O_2 )はガルバニックセル方式またはパラマグネット方式によっている. 残る窒素(N_2 )についは, 臨床的には全くと言って良いほど開拓されていないのが実情である. 今回これら3つの呼吸ガスを同一のセンサによって, 同時にリアルタイムかつ連続的に, しかも比較的低コストで測定することのできる技術を導入し製品開発を行っているので報告する. 〔測定原理〕射出成形されたマイクロ流体素子であるセンサチップ(単一患者用)に, ポンプによりサンプル呼吸ガスが一定流量で吸引導入され, このときにチップ内部で発生する差圧と発振周波数が測定される. さらに温度・湿度・絶対圧力の補正が加えられた後, 混合気体としての密度, 粘度が決定される. すでに知られている各ガス(O_2 ・CO_2 ・N_2 )単体と混合気体それぞれの物理特性から計算され, 最終的に各ガスの濃度が決定される. 〔評価〕各ガス成分の混合比率のわかっている混合ガスを用いて, 精度および反応速度等検証したので報告する. 〔まとめ〕現在, O_2 ・CO_2 ・N_2 を同一の測定原理によって, 同時に測定・表示できる呼吸ガスモニタを検討中である. さらにこの技術を用いて代謝率, 心拍出量等の小型で比較的安価なモニタ製品が検討されており, 実現された折には呼吸分野における臨床研究の進展や安全性の向上に大きく貢献するものと期待できる. |
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ISSN: | 0385-440X |