ラミネート加工のマットレスの検討

I 目的 入院患者のアメニティーの重要条件にベッドの快適さがある. 従来当院では洗浄可能なポリエステル製の硬めのマットレスを使用してきた. 患者にとっては寝心地が良く衛生的であること, 看護者にとってはベッド管理が効率的であること, この2点を検討する. II 検討方法 安楽性・衛生面に優れたマットレスの条件を(1)寝心地が良い, 固さが適当である(2)褥瘡を予防する(3)清潔が簡単に確保できる, ことを考慮してラミネート加工の衛生マットレス(三層ウレタンフォームマットレス)を導入し, アンケート調査や細菌培養を行い検討した. アンケート調査は無記名・選択式(一部記述)の質問紙調査法でマットレ...

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Hauptverfasser: 勝村はつ枝, 新美一美, 松本智美, 静野仁美, 小林寛伊, 岡田 淳, 田澤庸子, 栗木洋子, 坂本すが
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:I 目的 入院患者のアメニティーの重要条件にベッドの快適さがある. 従来当院では洗浄可能なポリエステル製の硬めのマットレスを使用してきた. 患者にとっては寝心地が良く衛生的であること, 看護者にとってはベッド管理が効率的であること, この2点を検討する. II 検討方法 安楽性・衛生面に優れたマットレスの条件を(1)寝心地が良い, 固さが適当である(2)褥瘡を予防する(3)清潔が簡単に確保できる, ことを考慮してラミネート加工の衛生マットレス(三層ウレタンフォームマットレス)を導入し, アンケート調査や細菌培養を行い検討した. アンケート調査は無記名・選択式(一部記述)の質問紙調査法でマットレスを使用した患者, 体重40~80kgの男女7名(20代1名, 30代2名, 40代1名, 50代1名, 60代1名, 70代1名)に行った. 細菌培養については1週間使用したマットレスを, 水拭き方法と消毒液(0.2w/v%塩化ベンゼトニウム〔ハイアミンT液(R)〕)で清拭する方法で培養部位を決め, 拭き取り前と後で細菌検査を行った. III 結果 安楽性については, アンケート結果よりマットレスの防水性が高く, 汗を吸収しないため, 発汗時にはかなりの不快感を伴うという意見があった. 又, 柔らかすぎるため, ベッドに坐ると臀部が沈み込んでしまい坐りにくいという意見や, 腰痛のある患者では, 疼痛が増強してしまったという意見があった. しかし, 看護者側からみると褥瘡発生の可能性が高いと思われる患者は, 1か所の褥瘡発生も見られなく, 有効であった. 看護者側の簡便性については, 軽量であることから1人でも持ち運べるなどの良い結里を得た. 細菌培養の結果, 水拭きでは(表1), 全体的には除菌されているが, 数値が上界する所もあり拭き取り方に問題が残った. 再度消毒液を用いて細菌培養を行った結果, より高い除菌効果を得ることが出来た. IV 考察 今回, 調査期間が短く, 試行製品であるマットレスの数が少なかった為, 調査対象が狭められ, より多くの意見, 結果を得ることが出来なかった. しかし今回使用したマットレスは, 衛生面においては洗浄することなく清潔を保て, 看護者にとっては簡便に使用できた. 患者の安楽面では年齢体重, 活動性などによる影響を考慮する必要がある. マットレスの防水性が高いことによる発汗時の不快感については, マットレスパッドを用いることにより改善されるのではないかと考える. 本マットレスは, ベッド管理上, 全体洗浄の必要はないと判断する. V 参考文献 1.氏家幸子:「基礎看護技術I」, 182-191医学書院, 1994
ISSN:0385-440X