短時間低温殺菌法
目的 米国ABTOX社において開発された過酢酸ベーパーとガスプラズマを用いた新しい低温滅菌法の効果について, 濾紙片に細菌芽胞を塗布したB.I.を指標に用い, 滅菌負荷の大きい各種の被滅菌物に入れ滅菌効果への影響を検討した. 装置概要 本装置は医療用具の滅菌を目的として開発された装置であり, 滅菌チャンバー, 真空ポンプ, 気化器, プラズマ発生器, 制御部, コントロールパネルから構成される. 滅菌チャンバーは約46℃でコントロールされる. 基本的な滅菌プロセスは排気相, 過酢酸ベーパー相, プラズマ相, 空気交換相からなり, 滅菌処理は過酢酸ベーパー相, プラズマ相の繰り返しにより行われる...
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Veröffentlicht in: | 医科器械学 1998, Vol.68 (4), p.154-154 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的 米国ABTOX社において開発された過酢酸ベーパーとガスプラズマを用いた新しい低温滅菌法の効果について, 濾紙片に細菌芽胞を塗布したB.I.を指標に用い, 滅菌負荷の大きい各種の被滅菌物に入れ滅菌効果への影響を検討した. 装置概要 本装置は医療用具の滅菌を目的として開発された装置であり, 滅菌チャンバー, 真空ポンプ, 気化器, プラズマ発生器, 制御部, コントロールパネルから構成される. 滅菌チャンバーは約46℃でコントロールされる. 基本的な滅菌プロセスは排気相, 過酢酸ベーパー相, プラズマ相, 空気交換相からなり, 滅菌処理は過酢酸ベーパー相, プラズマ相の繰り返しにより行われる. 滅菌サイクルは滅菌対象物に応じ, 過酢酸ベーパー相とプラズマ相の繰り返し回数の異なる3種類(サイクルI, II, III)から選択できる. 過酢酸ベーパー/プラズマの暴露時間は最も長いサイクルIIIで約3時間である. 実験方法 指標菌Bacillus circulans芽胞10^6 個, 枯草菌芽胞10^6 個, 耐熱菌芽胞10^5 , 10^6 個を直径約6.4mmの濾紙片に塗布したB.Iを検体とし, これらの検体を容量の異なるプラスチック製注射器内およびバルーンカテーテル内に挿入した. これらを包装材(Tyvek/Mylar)に入れ, ヒートシールし密封した. この包装検体を滅菌チャンバー内の上下2段の専用バスケット内に置き各滅菌サイクルで試験を行った. 試験した検体を無菌的に取り出しtryptic soy broth (Difco)に入れ, 耐熱菌は55±2℃, 枯草菌, B. circulansは35±2℃で2週間培養し細菌発育の有無を観察した. まとめ 過酢酸ベーパーとガスプラズマを殺菌媒体とした新しい原理の滅菌装置を用い滅菌効果を検討した結果, 包装材料ならびに被滅菌物への浸透性が確認され, 耐熱性に欠ける医療用具の滅菌に有効であることを確認した. |
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ISSN: | 0385-440X |