術後患者におけるFinger Pulse Oximeter ONYX(TM)の測定精度
全身麻酔後に高頻度に生じる低酸素血症は術後合併症のひとつで, そのスクリーニングのために慶應義塾大学病院一般集中治療室(general intensive care unit:GICU)では, パルスオキシメーターを用いた検討を行っている. これは, 動脈血採血に伴う患者への侵襲を避けると共に, 採血に伴う医療従事者の負担と感染のリスクを最小限とすることが目的であり, PaO_2 を75mmHg以上に保つためには経皮的酸素飽和度(SpO_2 )を96%以上に維持する必要があるという結論を得ている. ICUの様に全患者にパルスオキシメーターを装着可能な病棟では低酸素血症の持続モニターとしてパルス...
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Veröffentlicht in: | 医科器械学 1997, Vol.67 (1), p.26-28 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 全身麻酔後に高頻度に生じる低酸素血症は術後合併症のひとつで, そのスクリーニングのために慶應義塾大学病院一般集中治療室(general intensive care unit:GICU)では, パルスオキシメーターを用いた検討を行っている. これは, 動脈血採血に伴う患者への侵襲を避けると共に, 採血に伴う医療従事者の負担と感染のリスクを最小限とすることが目的であり, PaO_2 を75mmHg以上に保つためには経皮的酸素飽和度(SpO_2 )を96%以上に維持する必要があるという結論を得ている. ICUの様に全患者にパルスオキシメーターを装着可能な病棟では低酸素血症の持続モニターとしてパルスオキシメーターは有用であるが, 台数に限りのある一般病棟や外来診療において, スクリーニングとしての使用では, 軽量コンパクトで機動性に富む機種が必要である. また, 従来のパルスオキシメーターはその大きさや形態からリハビリ中の患者や, 移動中の患者に装着するには不適当であった. 今回軽量コンパクトでポータブルのNONINMEDICAL社製Finger Pulse Oximeter ONYX(TM)(Model 9500)の使用経験を得た. ONYXは大きさ3.3×3.3×5.7cm, 重さ60g, また電池稼働のため携帯性に優れる. そこで, GICUにて術後患者を対象に低酸素血症のスクリーニングにONYXを用い, 同時に採血, 測定した動脈血酸素飽和度と比較検討した. |
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ISSN: | 0385-440X |