(4) 紫外線照射による「スギ花粉症」抗原の不活性化に関する研究

スギ花粉症抗原を不活性化するための1手段として, スギ花粉に直接, 紫外線を照射して, その抽出液を, 「スギ花粉症」既往の被験者の血清に添加して, 血清の抗体価(IgE)の変化から, その効果を判定した. また, 紫外線照射前, 後のスギ花粉を蒸溜水で抽出し, GC/MS, HPLCなどの方法によって, 紫外線照射による花粉中の諸成分の構造変化についても検討中である. 〔実験方法〕スギ花粉:農林水産省森林研究所から供与, 約0.1~1mg使用 UV:185.254nm UV照射時間:1~5分間, UV照射強度:1.3~8.5mW/平方センチメートル 使用した血清:スギ花粉症既往の被験者の血清...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医科器械学 1993/04/01, Vol.63(4), pp.178
Hauptverfasser: 高島, 征助, 井上, 敬道, 立山, 私英
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:スギ花粉症抗原を不活性化するための1手段として, スギ花粉に直接, 紫外線を照射して, その抽出液を, 「スギ花粉症」既往の被験者の血清に添加して, 血清の抗体価(IgE)の変化から, その効果を判定した. また, 紫外線照射前, 後のスギ花粉を蒸溜水で抽出し, GC/MS, HPLCなどの方法によって, 紫外線照射による花粉中の諸成分の構造変化についても検討中である. 〔実験方法〕スギ花粉:農林水産省森林研究所から供与, 約0.1~1mg使用 UV:185.254nm UV照射時間:1~5分間, UV照射強度:1.3~8.5mW/平方センチメートル 使用した血清:スギ花粉症既往の被験者の血清 抗体価の測定方法:ELISA法 実験操作法:所定量のスギ花粉を精秤して, アルミ箔の上に静置し, 大気中にて, その上方から所定時間, UV照射した. なお, 照射強度はランプ-試料間の距離を変更して行った. つぎに, 照射した花粉を1mlの生理食塩液に1昼夜浸漬した後, 0.45μmのフィルターで濾過した. その濾液, 0.3mlを血清に添加し, 血清の抗体価を測定した, 〔実験結果〕スギ花粉を約4~8mW/平方センチメートルの強度で紫外線照射することによって, 花粉症抗原がほぼ完全に不活性化されることが確認された.
ISSN:0385-440X
1881-4875
DOI:10.4286/ikakikaigaku.63.4_178_2