自動血液分離装置KL-120の開発と評価

近年成分輸血が普及し一般的になっているが, 成分製剤の頻回輸血による副作用の発現が起こることがある. その原因と思われるものに成分製剤中に混在する白血球が考えられ1~3), それらは非溶血性発熱反応4,5), 同種免疫感作, ウィルス感染, 移植片対宿主反応(GVHD)6)などの副作用を引き起こす. 200mlおよび400ml由来濃厚赤血球(CRC)には各々12.1±2.2×10^8 個, 23.7±8.2×10^8 個の白血球が混在する7). またCRCは全血からCRCと乏血小板血漿(PPP)を分画した2分割由来のものと, 濃厚血小板(PC)をも分画した3分割由来のものがあり, それぞれのC...

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Veröffentlicht in:医科器械学 1992/08/01, Vol.62(8), pp.373-379
Hauptverfasser: 本間, 稚広, 中條, 聖子, 千葉, 清司, 広田, 淳, 樽田, 佳章, 丹生, 正徳, 筏, 宏臣, 高橋, 恒夫, 関口, 定美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年成分輸血が普及し一般的になっているが, 成分製剤の頻回輸血による副作用の発現が起こることがある. その原因と思われるものに成分製剤中に混在する白血球が考えられ1~3), それらは非溶血性発熱反応4,5), 同種免疫感作, ウィルス感染, 移植片対宿主反応(GVHD)6)などの副作用を引き起こす. 200mlおよび400ml由来濃厚赤血球(CRC)には各々12.1±2.2×10^8 個, 23.7±8.2×10^8 個の白血球が混在する7). またCRCは全血からCRCと乏血小板血漿(PPP)を分画した2分割由来のものと, 濃厚血小板(PC)をも分画した3分割由来のものがあり, それぞれのCRCのヘマトクリット値および成分含量が異なる8). 平成4年1月に赤血球保存液MAP(Mannitol-Adenine-Phosphate)が認可になり, MAP加濃厚赤血球(MAP-CRC)の供給が可能になった. 4連バッグシステムによるMAP-CRCは, 重遠心した全血から血漿の大部分を回収した後, Buffy Coatを除きMAP液を添加する. したがって白血球および血漿の混在が少なく, 副作用の軽減が期待される.
ISSN:0385-440X
1881-4875
DOI:10.4286/ikakikaigaku.62.8_373