感覚代行機器

目や耳の機能が著しく低下すると, コミュニケーションや環境の認識に支障をきたすようになる. すでに, 点字とか手話などを利用するコミュニケーション法が定着しているのであるが, これらの方法だけでは伝達できる情報量が少なすぎるとか健常者とのコミュニケーションが難しいなどの問題がある. これを最新の情報科学や生体工学の技術を駆使して補おうというのが感覚代行の考え方であり, 20年程度前から本格的な研究が開始している. 感覚代行研究には3つのアプローチがある, 第一は, 文字や音声の情報を残された皮膚の感覚を介して伝達できるように変換する方法であり, 第二は, 盲人の聴覚あるいは聾者の視覚を利用する...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医科器械学 1991/11/01, Vol.61(11), pp.488-494
1. Verfasser: 伊福部, 達
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目や耳の機能が著しく低下すると, コミュニケーションや環境の認識に支障をきたすようになる. すでに, 点字とか手話などを利用するコミュニケーション法が定着しているのであるが, これらの方法だけでは伝達できる情報量が少なすぎるとか健常者とのコミュニケーションが難しいなどの問題がある. これを最新の情報科学や生体工学の技術を駆使して補おうというのが感覚代行の考え方であり, 20年程度前から本格的な研究が開始している. 感覚代行研究には3つのアプローチがある, 第一は, 文字や音声の情報を残された皮膚の感覚を介して伝達できるように変換する方法であり, 第二は, 盲人の聴覚あるいは聾者の視覚を利用する方法であり, 第三は, 残された視神経や聴神経を直接電気刺激して大脳に情報を伝達する方法である. ここでは主に我々の研究室で開発された機器について簡単に述べ, 感覚代行機器を開発する上での問題点について考察する.
ISSN:0385-440X
1881-4875
DOI:10.4286/ikakikaigaku.61.11_488