看護業務におけるガーゼカウント法の検討
あらゆる合理的な手段を用いて患者を危険から守ることが外科チームの責任であり, 手術中の患者を保護する意図に不可欠な一つの手術手技として, ナースはガーゼカウントの法的責任を分担することがAORN勧告の根拠に挙げられている. しかし欧米より遥かに少数のナースに多くの業務が集中するわが国の手術室で, 常にこれを全うすることは必ずしも容易ではなく, ガーゼなどの体内遺残による事故も偶に報告されている現状である. われわれは, 不幸な体内遺残事故の完全防止を目指し, 少ない人手でより効率的に正確なガーゼカウントを徹底するため, 各種のガーゼカウント方式の比較を試みた. これまで外回り看護婦が行なってき...
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Veröffentlicht in: | 医科器械学 1991, Vol.61 (4), p.196-196 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | あらゆる合理的な手段を用いて患者を危険から守ることが外科チームの責任であり, 手術中の患者を保護する意図に不可欠な一つの手術手技として, ナースはガーゼカウントの法的責任を分担することがAORN勧告の根拠に挙げられている. しかし欧米より遥かに少数のナースに多くの業務が集中するわが国の手術室で, 常にこれを全うすることは必ずしも容易ではなく, ガーゼなどの体内遺残による事故も偶に報告されている現状である. われわれは, 不幸な体内遺残事故の完全防止を目指し, 少ない人手でより効率的に正確なガーゼカウントを徹底するため, 各種のガーゼカウント方式の比較を試みた. これまで外回り看護婦が行なってきた基本的な, (1)ガーゼを手で伸ばして数えるのしイカ方式と, (2)小さく丸めて計数容器に詰めるチェッカー方式のほか, (3)電子的に記録できる自動計数機も対象とした. 実際の手術中に計数した結果と, 実施にあたった看護婦のアンケート調査に基づき, ガーゼ計数のタイミング・計数手技の難易・所要労力などの面からの検討を加えた. 従来からののしイカ方式・チェッカー方式の何れも, かなり手間のかかる作業なため, 業務が非常に忙しい場合は, これら入手だけによる計数には不安が残る事が指摘された. また計数を始めると作業の中断が難しく, 出血量の計量とは別に行なう必要があるうえ, 計算ミスが発生する可能性に対する注意と検算が必要である. 現在市販されている自動計数機は, 外回り看護婦がガーゼカウントに要する作業量と時間を大幅に軽減できる事が認められたが, 使用法の制約など幾つかの点について改良が望まれる. われわれには最適と思われるガーゼカウントの方式でも, 施設によって職員構成や手術件数と種類などが異なれば一律には論じられないが, われわれの施設における各方式の得失と, その選択条件などについて報告する. |
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ISSN: | 0385-440X |