(39)鋼製小物バーコード表示に関する技術的検討

目的:止血鉗子, 鑷子などの鋼製小物にバーコードマーキングを行う方法として, レーザマーキング法, 電解腐食マーキング法(エッチング法)に着目し, マーキング法の有効性, マーキング後の材質変化などについて検討したので報告する. 方法:鋼製小物に使用されている代表的なステンレス鋼を素材として, YAGレーザマーカ及びエッチングによりバーコード表示を行い, 現状のバーコードリーダシステムでの読み取りの可能性について評価を行った. またマーキング後の材質変化について走査型電子顕微鏡及び光学顕微鏡を用いて観察を行い, マーキングによる材質劣化, とくに錆発生の可能性について評価を行うとともに, 塩水...

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Veröffentlicht in:医科器械学 1990/04/01, Vol.60(4), pp.198
Hauptverfasser: 住谷, 健二, 岡本, 敦稔, 小西, 恵三, 小林, 寛伊
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:止血鉗子, 鑷子などの鋼製小物にバーコードマーキングを行う方法として, レーザマーキング法, 電解腐食マーキング法(エッチング法)に着目し, マーキング法の有効性, マーキング後の材質変化などについて検討したので報告する. 方法:鋼製小物に使用されている代表的なステンレス鋼を素材として, YAGレーザマーカ及びエッチングによりバーコード表示を行い, 現状のバーコードリーダシステムでの読み取りの可能性について評価を行った. またマーキング後の材質変化について走査型電子顕微鏡及び光学顕微鏡を用いて観察を行い, マーキングによる材質劣化, とくに錆発生の可能性について評価を行うとともに, 塩水噴霧試験などで確認試験を行い, マーキング法の有効性について検討した. 結果:レーザマーキング法はバーコードの読み取りは可能であるが, マーキング後に若干の材質変化が認められ, エッチング法は設備も安価で操作も簡単であるが, マーキングの深さがコントロール出来ないなど, いずれの方法も一長一短を有していた. しかし, かなり小さな鋼製小物にもマーキングが行え, かつ機械的に読み取ることが出来る実用化可能なバーコードマーキング方法としては, レーザマーキング法が有効な方法であると考えられた.
ISSN:0385-440X
1881-4875
DOI:10.4286/ikakikaigaku.60.4_198_1