クリップ型左心耳閉鎖デバイスによる冠動脈血流障害をきたした1症例

65歳男性,僧帽弁閉鎖不全症・心房細動に対しロボット支援下僧帽弁形成術・左心耳クリップによる左心耳閉鎖術が施行された。人工心肺離脱時の経食道心エコーにて左室側壁・下壁の局所壁運動低下を認め,心室細動となった。ICG蛍光法で左回旋枝(Left Circumflex Artery:LCX)の血流を認めず,左心耳クリップによるLCXの圧迫が疑われ,左心耳クリップが除去された。その後は左室局所壁運動低下を認めず,人工心肺からの離脱も容易であった。左心耳基部の近傍にはLCXが走行しており,左心耳クリップにより左心耳閉鎖をした際は,経食道心エコーで左室壁運動異常やLCXの血流を確認することは有用である。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Cardiovascular Anesthesia 2024/09/01, Vol.28(1), pp.165-168
Hauptverfasser: 宮﨑, 絵里佳, 木村, 斉弘, 伊藤, 慎也, 大西, 佳彦, 坪川, 恒久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:65歳男性,僧帽弁閉鎖不全症・心房細動に対しロボット支援下僧帽弁形成術・左心耳クリップによる左心耳閉鎖術が施行された。人工心肺離脱時の経食道心エコーにて左室側壁・下壁の局所壁運動低下を認め,心室細動となった。ICG蛍光法で左回旋枝(Left Circumflex Artery:LCX)の血流を認めず,左心耳クリップによるLCXの圧迫が疑われ,左心耳クリップが除去された。その後は左室局所壁運動低下を認めず,人工心肺からの離脱も容易であった。左心耳基部の近傍にはLCXが走行しており,左心耳クリップにより左心耳閉鎖をした際は,経食道心エコーで左室壁運動異常やLCXの血流を確認することは有用である。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2022-2-016