経食道心エコー検査後に深頸部膿瘍を生じた一例

経食道心エコー(TEE)による咽頭外傷に起因する深頸部膿瘍を経験した。72歳男性,心房細動に対し経皮的カテーテル心筋焼灼術が予定され,術前TEE検査が外来で意識下に行われた。検査数時間後から咽頭痛の増悪と血痰を認めていた。喉頭内視鏡検査で披裂部から梨状窩にかけて裂創があり,TEEによる咽頭外傷と診断した。受傷後3日目に発熱し,CTで右頸部に気腫性変化を伴う液体貯留があった。深頸部膿瘍の疑いで緊急手術となり,全身麻酔下に排膿ドレナージ術,気管切開術を施行した。術後経過は良好であり,軽快退院した。TEE検査後は合併症を念頭に,診断が遅れないよう症状出現に注意する必要がある。...

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Veröffentlicht in:Cardiovascular Anesthesia 2022/09/01, Vol.26(1), pp.55-59
Hauptverfasser: 長島, 佳代, 竹内, かおる, 北村, 健, 深水, 誠二, 羽深, 鎌一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:経食道心エコー(TEE)による咽頭外傷に起因する深頸部膿瘍を経験した。72歳男性,心房細動に対し経皮的カテーテル心筋焼灼術が予定され,術前TEE検査が外来で意識下に行われた。検査数時間後から咽頭痛の増悪と血痰を認めていた。喉頭内視鏡検査で披裂部から梨状窩にかけて裂創があり,TEEによる咽頭外傷と診断した。受傷後3日目に発熱し,CTで右頸部に気腫性変化を伴う液体貯留があった。深頸部膿瘍の疑いで緊急手術となり,全身麻酔下に排膿ドレナージ術,気管切開術を施行した。術後経過は良好であり,軽快退院した。TEE検査後は合併症を念頭に,診断が遅れないよう症状出現に注意する必要がある。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2021-3-009