新生児期に植皮片で心被覆をした完全型心臓脱の修復の麻酔経験

9カ月女児。完全型心臓脱を合併した不完全型Cantrell症候群であり,先天性心疾患はファロー四徴症,三心房心,冠静脈洞左房交通であった。出生後植皮片で心被覆され,今回心内修復と筋皮弁による心被覆が予定された。心臓と胸郭の癒着剥離時から人工心肺を使用して,心内修復では心臓の位置異常と複雑心奇形のために時間を要した。そのため止血困難や心筋浮腫を来し,心膜シートによる心被覆の際に心室の拡張障害による低血圧となった。エピネフリン持続投与および被覆の一部の解除により血圧を維持して,術後に持続血液濾過透析を導入した。心筋浮腫改善後の術後11日目に筋皮弁による心被覆がおこなわれた。...

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Veröffentlicht in:Cardiovascular Anesthesia 2022/09/01, Vol.26(1), pp.21-25
Hauptverfasser: 篠﨑, 友哉, 岡本, 篤史, 菊地, 千歌, 井口, まり, 五十嵐, あゆ子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:9カ月女児。完全型心臓脱を合併した不完全型Cantrell症候群であり,先天性心疾患はファロー四徴症,三心房心,冠静脈洞左房交通であった。出生後植皮片で心被覆され,今回心内修復と筋皮弁による心被覆が予定された。心臓と胸郭の癒着剥離時から人工心肺を使用して,心内修復では心臓の位置異常と複雑心奇形のために時間を要した。そのため止血困難や心筋浮腫を来し,心膜シートによる心被覆の際に心室の拡張障害による低血圧となった。エピネフリン持続投与および被覆の一部の解除により血圧を維持して,術後に持続血液濾過透析を導入した。心筋浮腫改善後の術後11日目に筋皮弁による心被覆がおこなわれた。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2021-3-015