高度な血小板減少を合併した膀胱内BCG注入療法後感染性胸部大動脈瘤の1例

膀胱癌に対するBCG注入療法後の感染性動脈瘤に高度な血小板減少を合併した症例を経験した。症例は64歳男性,1か月前より発熱を認め感染性胸部大動脈瘤の診断で加療されたが,切迫破裂となり当院へ救急搬送され即日ステントグラフト内挿術を施行した。来院時に検出感度以下の血小板減少があり術後も血小板数が低迷した。骨髄検査で巨核球増多を認め特発性血小板減少性紫斑病の治療適応となった。ガンマグロブリン療法,ピロリ菌除菌,血小板造血刺激因子製剤等により血小板数は回復し,術後84日目に独歩退院した。5か月後喀痰から抗酸菌が検出され,膀胱癌治療に用いられたBCG由来の感染性動脈瘤であったことが明らかになった。...

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Veröffentlicht in:Cardiovascular Anesthesia 2022/09/01, Vol.26(1), pp.15-20
Hauptverfasser: 武部, 真理子, 久保田, 亮平, 日比, 大亮, 本田, 康子, 釈永, 清志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:膀胱癌に対するBCG注入療法後の感染性動脈瘤に高度な血小板減少を合併した症例を経験した。症例は64歳男性,1か月前より発熱を認め感染性胸部大動脈瘤の診断で加療されたが,切迫破裂となり当院へ救急搬送され即日ステントグラフト内挿術を施行した。来院時に検出感度以下の血小板減少があり術後も血小板数が低迷した。骨髄検査で巨核球増多を認め特発性血小板減少性紫斑病の治療適応となった。ガンマグロブリン療法,ピロリ菌除菌,血小板造血刺激因子製剤等により血小板数は回復し,術後84日目に独歩退院した。5か月後喀痰から抗酸菌が検出され,膀胱癌治療に用いられたBCG由来の感染性動脈瘤であったことが明らかになった。
ISSN:1342-9132
1884-7439
DOI:10.11478/jscva.2021-3-007