脊椎手術後の有痛性下肢筋痙攣に対して脊髄刺激療法が有効であった1例

脊髄刺激療法(spinal cord stimulation:SCS)は,難治性の神経障害性疼痛や虚血痛の鎮痛に対して有効であるが,下肢筋痙攣に有効であったという報告は見当たらない.今回,脊椎手術後の痛みと下肢筋痙攣に対してSCSが有効であった症例を経験したので報告する.症例は46歳,女性.脊柱管狭窄症による腰下肢痛に対して腰椎後方除圧術と後方固定術を施行したが,痛みは軽快せず,有痛性の下肢筋痙攣も出現した.投薬に加えて硬膜外ブロックや神経根ブロックを行うことで,一時的に下肢痛と下肢筋痙攣が軽減したため,症状緩和目的にSCSを施行した.施行後より,下肢痛が軽減するとともに筋痙攣も消失し,長期間...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2023/08/25, Vol.30(8), pp.212-214
Hauptverfasser: 丸山, 智之, 小川, 舜也, 山﨑, 亮典, 栗山, 俊之, 水本, 一弘, 川股, 知之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脊髄刺激療法(spinal cord stimulation:SCS)は,難治性の神経障害性疼痛や虚血痛の鎮痛に対して有効であるが,下肢筋痙攣に有効であったという報告は見当たらない.今回,脊椎手術後の痛みと下肢筋痙攣に対してSCSが有効であった症例を経験したので報告する.症例は46歳,女性.脊柱管狭窄症による腰下肢痛に対して腰椎後方除圧術と後方固定術を施行したが,痛みは軽快せず,有痛性の下肢筋痙攣も出現した.投薬に加えて硬膜外ブロックや神経根ブロックを行うことで,一時的に下肢痛と下肢筋痙攣が軽減したため,症状緩和目的にSCSを施行した.施行後より,下肢痛が軽減するとともに筋痙攣も消失し,長期間の症状改善が得られた.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.23-0021