仙髄領域の帯状疱疹に膀胱直腸障害を合併した1例:仙骨硬膜外ブロック後の発生

症例は78歳,男性.仙髄領域の帯状疱疹後神経痛の診断で紹介受診し,疼痛管理目的で仙骨硬膜外ブロックを行ったところ,3日後に尿閉と排便障害が出現した.硬膜外ブロックの合併症の可能性も考慮したが,硬膜外ブロック直後には排尿が可能であったことと,腰椎硬膜外血種を認めなかったことから,帯状疱疹に合併した膀胱直腸障害と考えられた.膀胱直腸障害は患者の生活の質を著しく低下させるため,仙髄領域の帯状疱疹は膀胱直腸障害を合併する可能性があることを認識し,そのことをあらかじめ患者に説明しておく等,注意して診療すべきである....

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2022/09/25, Vol.29(9), pp.206-209
Hauptverfasser: 徳永, 真柚, 宮原, 桂子, 甲斐, 哲也
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は78歳,男性.仙髄領域の帯状疱疹後神経痛の診断で紹介受診し,疼痛管理目的で仙骨硬膜外ブロックを行ったところ,3日後に尿閉と排便障害が出現した.硬膜外ブロックの合併症の可能性も考慮したが,硬膜外ブロック直後には排尿が可能であったことと,腰椎硬膜外血種を認めなかったことから,帯状疱疹に合併した膀胱直腸障害と考えられた.膀胱直腸障害は患者の生活の質を著しく低下させるため,仙髄領域の帯状疱疹は膀胱直腸障害を合併する可能性があることを認識し,そのことをあらかじめ患者に説明しておく等,注意して診療すべきである.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.22-0004