Tuohy針先端処理の違いによる合併症低減の可能性
硬膜外ブロックの施行時には盲目的な穿刺が一般的となっており,針先と血管や神経との位置関係を十分に把握することは不可能である.これに対して,先端を鈍に加工したTuohy針(鈍針)では穿刺抵抗が大きいことから,靱帯を貫く感覚を把握しやすくなると考えられる.そこで,従来用いているTuohy針と鈍針を用いて腰部硬膜外ブロックを行い,穿刺時の靱帯を貫く感覚の有無,穿刺回数,出血の程度,刺入時痛の有無について比較検討した.この結果,靱帯を貫く感覚を確認しえたものは鈍針群で有意に多く,穿刺部からの出血も鈍針群で有意に少なかった.以上より,鈍針は使いやすく,硬膜外ブロック施行時の合併症頻度を低減する可能性のあ...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2016, Vol.23(4), pp.516-519 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 硬膜外ブロックの施行時には盲目的な穿刺が一般的となっており,針先と血管や神経との位置関係を十分に把握することは不可能である.これに対して,先端を鈍に加工したTuohy針(鈍針)では穿刺抵抗が大きいことから,靱帯を貫く感覚を把握しやすくなると考えられる.そこで,従来用いているTuohy針と鈍針を用いて腰部硬膜外ブロックを行い,穿刺時の靱帯を貫く感覚の有無,穿刺回数,出血の程度,刺入時痛の有無について比較検討した.この結果,靱帯を貫く感覚を確認しえたものは鈍針群で有意に多く,穿刺部からの出血も鈍針群で有意に少なかった.以上より,鈍針は使いやすく,硬膜外ブロック施行時の合併症頻度を低減する可能性のあることが示唆された. |
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ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
DOI: | 10.11321/jjspc.15-0052 |