帯状疱疹における痛みと運動麻痺—解剖学的理解

「I はじめに: 患者として」 帯状疱疹は感覚神経の病気であると多くの医師は思っており, その罹患領域の運動麻痺を伴う症例があることはあまり知られていない. そのような症例を身近で2例経験したので, 帯状疱疹に伴うさまざまな運動麻痺とそのメカニズムについて解剖学的に考察を加えてみる. 【症例1】 65歳, 女性. これは筆頭著者であるが, 患者の記録として当時のメモをもとに少し詳しく経過を記してみる. 医師のはしくれが実際に経験したことを記録し検証することにより, 今後の診療に何らかの貢献ができるのではないか, と願っている. 2014年3月, 年度末と定年退職の時期が重なり, 過労状態であっ...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2015, Vol.22(4), pp.513-520
Hauptverfasser: 仙波, 恵美子, 森, めぐみ, 廣西, 昌也, 伊東, 秀文
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I はじめに: 患者として」 帯状疱疹は感覚神経の病気であると多くの医師は思っており, その罹患領域の運動麻痺を伴う症例があることはあまり知られていない. そのような症例を身近で2例経験したので, 帯状疱疹に伴うさまざまな運動麻痺とそのメカニズムについて解剖学的に考察を加えてみる. 【症例1】 65歳, 女性. これは筆頭著者であるが, 患者の記録として当時のメモをもとに少し詳しく経過を記してみる. 医師のはしくれが実際に経験したことを記録し検証することにより, 今後の診療に何らかの貢献ができるのではないか, と願っている. 2014年3月, 年度末と定年退職の時期が重なり, 過労状態であった. 東京出張から帰った翌日, 3月12日頃から左手から前腕にかけてピリピリ, ズキズキした痛みが出現し, 触れただけでピリピリするアロディニアも認められた. 12日の午後から13日の午前中は自宅で寝ていた.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.15-0016