ペインクリニック外来診療における気胸診断に超音波が有用であった2症例

ペインクリニック外来診療において,気胸の診断に超音波が有用であった2症例を報告する.[症例1]59歳,女性.傍脊椎神経ブロックを施行した.ブロック施行時に咳嗽を認め,その後,胸痛を訴えた.穿刺による気胸を疑い,超音波機器によるスクリーニングを行った.超音波画像上,lung slidingの消失,lung pulseの消失,Mモードでstratosphere signがあり,気胸と診断した.胸腔ドレーン留置,入院となったが,気胸改善後,無事退院した.[症例2]68歳,女性.他院にて針治療を施術された際,胸痛などを自覚し,改善しないため当院を受診した.聴診上,呼吸音の左右差は明らかでなかったが,気...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2014, Vol.21(2), pp.133-136
Hauptverfasser: 大友, 重明, 鈴木, 昭広, 阿部, 展子, 原田, 修人, 間宮, 敬子, 岩崎, 寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:ペインクリニック外来診療において,気胸の診断に超音波が有用であった2症例を報告する.[症例1]59歳,女性.傍脊椎神経ブロックを施行した.ブロック施行時に咳嗽を認め,その後,胸痛を訴えた.穿刺による気胸を疑い,超音波機器によるスクリーニングを行った.超音波画像上,lung slidingの消失,lung pulseの消失,Mモードでstratosphere signがあり,気胸と診断した.胸腔ドレーン留置,入院となったが,気胸改善後,無事退院した.[症例2]68歳,女性.他院にて針治療を施術された際,胸痛などを自覚し,改善しないため当院を受診した.聴診上,呼吸音の左右差は明らかでなかったが,気胸を疑い超音波機器によるスクリーニングを行った.超音波画像上,lung slidingの消失,lung pulseの消失,Mモードでseashore sign消失があり,気胸と診断した.胸腔ドレーン留置,入院となったが,気胸改善後,無事退院した.ペインクリニック外来においても,診療で超音波を利用する機会は増えている.気胸の発生が疑われる場合,まず超音波機器によりその検出を試みることが,早期診断に有用と考える.
ISSN:1340-4903
1884-1791
DOI:10.11321/jjspc.13-0063