難治性の頸部痛に対してパルス高周波療法を併用したC2/3椎間関節枝ブロックが有効であった1症例

半年以上つづく左後頸部上部痛を訴える患者に通常の椎間関節ブロックは効果時間が短かったがパルス高周波療法を併用したC2/3椎間関節枝ブロックを行い長期の痛みの緩和効果が得られた症例を経験した. 症例:75歳, 男性. 主訴:左後頸部上部の痛み 現病歴:1年前に交通事故により頸部に痛みを生じた. 近医で治療を受けたが寛解増悪を繰り返し当科へ紹介された. 既往歴:9カ月前に前立腺癌に対し前立腺全摘出術 現症:頭部正面を向いた位置では痛みがないが, わずかな回旋・左側屈・前屈で痛みが出現するためほとんど頭部を動かせない. 神経根症状なし. 頸椎X線写真C2・3が癒合し後弯形成. CT・MRIで骨腫瘍否...

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1. Verfasser: 寺田宏達
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:半年以上つづく左後頸部上部痛を訴える患者に通常の椎間関節ブロックは効果時間が短かったがパルス高周波療法を併用したC2/3椎間関節枝ブロックを行い長期の痛みの緩和効果が得られた症例を経験した. 症例:75歳, 男性. 主訴:左後頸部上部の痛み 現病歴:1年前に交通事故により頸部に痛みを生じた. 近医で治療を受けたが寛解増悪を繰り返し当科へ紹介された. 既往歴:9カ月前に前立腺癌に対し前立腺全摘出術 現症:頭部正面を向いた位置では痛みがないが, わずかな回旋・左側屈・前屈で痛みが出現するためほとんど頭部を動かせない. 神経根症状なし. 頸椎X線写真C2・3が癒合し後弯形成. CT・MRIで骨腫瘍否定. 治療経過:C2/3・3/4・1/2椎間関節ブロックは数時間の効果しかみられなかった. 神経根ブロックも効果は短かった. パルス高周波療法を併用したC2/3椎間関節枝ブロックを施行した後3日間はまったく痛みは出ず, その後はブロック前の2/10に治まっている. 結語:難治性の頸部痛を訴える症例に対し, 局所麻酔+副腎皮質ステロイドの注入によるブロックでは効果は短時間であったがパルス高周波療法を併用したところ痛みの寛解の効果が長期間継続した.
ISSN:1340-4903