2-2. 左三叉神経第1枝領域の帯状疱疹痛にリポPG製剤の投与が有効であった1症例
症例:56歳, 男性. 現病歴:2008年11月, 左三叉神経第1枝領域に帯状疱疹を発症した. 抗ウイルス剤投与等で皮膚症状は軽快したが, 同部位の疼痛が持続したため2008年12月15日当科初診となった. 初診時所見:左前額部・前頭部の皮疹は瘢痕化しており, 同部位にVAS:65の持続痛, アロディニア, 知覚低下を認めた. 治療経過:週2回の左眼窩上神経ブロック, キシロカイン点滴, 左星状神経節近傍近赤外線照射を施行しNSAID投与を行ったが症状は改善しなかった. 点滴内にリポPG製剤を追加したところVAS:30~40に低下し, 治療開始1カ月後にはVAS:10となった. 考察:帯状疱疹...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2009, Vol.16 (4), p.527-527 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例:56歳, 男性. 現病歴:2008年11月, 左三叉神経第1枝領域に帯状疱疹を発症した. 抗ウイルス剤投与等で皮膚症状は軽快したが, 同部位の疼痛が持続したため2008年12月15日当科初診となった. 初診時所見:左前額部・前頭部の皮疹は瘢痕化しており, 同部位にVAS:65の持続痛, アロディニア, 知覚低下を認めた. 治療経過:週2回の左眼窩上神経ブロック, キシロカイン点滴, 左星状神経節近傍近赤外線照射を施行しNSAID投与を行ったが症状は改善しなかった. 点滴内にリポPG製剤を追加したところVAS:30~40に低下し, 治療開始1カ月後にはVAS:10となった. 考察:帯状疱疹痛や帯状疱疹後神経痛に対するPG製剤の効果は血流改善作用によるものと考えられている. 帯状疱疹による疼痛は, 急性期は炎症性, 慢性期は神経障害性と理解されているが, 水痘ウイルスによる血管炎のため循環障害をきたすことがある. そのため早期のリポPG製剤等の血管拡張剤投与が症状の軽減, 合併症の予防の上で有用である. |
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ISSN: | 1340-4903 |