腰椎椎間関節嚢腫と同部位にくも膜嚢腫を合併した1症例
下肢痛の原因のひとつに脊柱管内嚢腫があり,腰椎椎間関節嚢腫は神経根症状を呈することが多い.われわれは,腰椎椎間関節嚢腫と同部位にくも膜嚢腫を合併した症例を経験した.61歳の女性で,左下肢痛があり当科を受診した.左L5,S1の神経根症状がみられた.腰椎のMRIで,L5/Sレベルで脊柱管内の左側に径5 mmの嚢腫性病変がみられ,椎間関節嚢腫と診断した.左L5,S1のパルス高周波熱凝固を行い,嚢腫の内容物を吸引したが,いずれも疼痛の軽減は短期間であった.保存的治療の限界と判断し手術が予定された.脊髄造影でくも膜嚢腫があり,左S1神経根造影では,くも膜嚢腫が神経根を圧迫していた.くも膜嚢腫を合併した腰...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2009/01/25, Vol.16(1), pp.19-22 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 下肢痛の原因のひとつに脊柱管内嚢腫があり,腰椎椎間関節嚢腫は神経根症状を呈することが多い.われわれは,腰椎椎間関節嚢腫と同部位にくも膜嚢腫を合併した症例を経験した.61歳の女性で,左下肢痛があり当科を受診した.左L5,S1の神経根症状がみられた.腰椎のMRIで,L5/Sレベルで脊柱管内の左側に径5 mmの嚢腫性病変がみられ,椎間関節嚢腫と診断した.左L5,S1のパルス高周波熱凝固を行い,嚢腫の内容物を吸引したが,いずれも疼痛の軽減は短期間であった.保存的治療の限界と判断し手術が予定された.脊髄造影でくも膜嚢腫があり,左S1神経根造影では,くも膜嚢腫が神経根を圧迫していた.くも膜嚢腫を合併した腰椎椎間関節嚢腫と診断され,椎弓部分切除と椎間関節嚢腫摘出術が施行された.術後,左下肢の疼痛は消失した. |
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ISSN: | 1340-4903 1884-1791 |
DOI: | 10.11321/jjspc.08-0025 |