1. 背椎手術後の難治性下肢痛に対して酢酸フレカイニドが著効した1例

はじめに:強力なNa+チャネルブロッカーである酢酸フレカイニドは, 鎮痛補助薬として有効であることが知られている. 今回, 背椎手術後の理学療法に伴った難治性下肢痛に対して, 酢酸フレカイニドの内服開始後, 著明な効果を得た症例を経験したので報告する. 症例:平成16年1月, 椎間板ヘルニア(L3/4)に対して後方除圧術を施行した. 遷延する安静時の下肢痛に対してモルヒネ水剤で疼痛管理を行ったが, 術後2ヵ月経過してもモルヒネ離脱困難で, 疼痛によりADLの向上も認めないため, 酢酸フレカイニドの内服を開始したところ, 疼痛は軽減し歩行可能でモルヒネも不要となり退院となった. まとめ:鎮痛補助...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2005, Vol.12 (1), p.38-38
Hauptverfasser: 柳本富士雄, 夫萬秀, 野間秀樹, 植木隆介, 保岡宏彰, 村川和重
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに:強力なNa+チャネルブロッカーである酢酸フレカイニドは, 鎮痛補助薬として有効であることが知られている. 今回, 背椎手術後の理学療法に伴った難治性下肢痛に対して, 酢酸フレカイニドの内服開始後, 著明な効果を得た症例を経験したので報告する. 症例:平成16年1月, 椎間板ヘルニア(L3/4)に対して後方除圧術を施行した. 遷延する安静時の下肢痛に対してモルヒネ水剤で疼痛管理を行ったが, 術後2ヵ月経過してもモルヒネ離脱困難で, 疼痛によりADLの向上も認めないため, 酢酸フレカイニドの内服を開始したところ, 疼痛は軽減し歩行可能でモルヒネも不要となり退院となった. まとめ:鎮痛補助療法としてリドカインテスト陽性の場合は, メキシレチンの内服が一般的であるが, フレカイニドは注射薬と内服薬があり, 強力なNa+チャネルブロッカーで長時間作用性であることから, さまざまな疾患に対する補助薬として有用性が期待できる.
ISSN:1340-4903