2―097 トラマドールの胃酸抑制効果
【背景】トラマドールは癌性疼痛ラダー2として使用されている鎮痛薬である. 我々はトラマドールは胃酸分泌や唾液分泌に関与するムスカリン受容体タイプ3を抑制することを報告した. 今回, トラマドールの胃酸分泌への影響を検討した. 【方法】ASAPSの1-2の下肢および頭頸部を手術する患者30名を対象とした. 患者はトラマドール100mg筋注, ファモチジン10mg筋注, 生食筋注群の3群にランダムに分け, フェンタニル, プロポ フォールで麻酔導入し, 胃管挿入後, 胃酸のpHを測定した. 3群にそれぞれを筋注して, 3時間後に胃酸のpHを再度測定した. 統計はマンホイットニーU検定を行った. 【...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2004, Vol.11 (3), p.343-343 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【背景】トラマドールは癌性疼痛ラダー2として使用されている鎮痛薬である. 我々はトラマドールは胃酸分泌や唾液分泌に関与するムスカリン受容体タイプ3を抑制することを報告した. 今回, トラマドールの胃酸分泌への影響を検討した. 【方法】ASAPSの1-2の下肢および頭頸部を手術する患者30名を対象とした. 患者はトラマドール100mg筋注, ファモチジン10mg筋注, 生食筋注群の3群にランダムに分け, フェンタニル, プロポ フォールで麻酔導入し, 胃管挿入後, 胃酸のpHを測定した. 3群にそれぞれを筋注して, 3時間後に胃酸のpHを再度測定した. 統計はマンホイットニーU検定を行った. 【結果】3群は投与前には胃酸のpHに差はなかった. トラマドール筋注, ファモチジン筋注群は有意に胃酸が上昇していた. それぞれの群の胃酸のpHは生食, ファモチジン, トラマドール筋注群はそれぞれ2.6±2.5, 6.3±2 and 6.4±0.8であった. 【考察】トラマドールは胃酸を抑制した. 疼痛管理において胃潰瘍などの合併症をもつ患者には有効と考えられた. |
---|---|
ISSN: | 1340-4903 |