2-A-68 当院における帯状疱疹患者35例の検討

帯状疱疹の帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行予防策として早期疼痛治療の重要性が言われる. 当院では周辺医療機関医師, 当院通院患者に対し徹底してペインクリニックヘの早期受診の必要性を呼びかけており, 今回治療成績と来院状況を分析した. 【方法】対象は男女35例で, 初診時VASは平均60mmであった. 受診動機は問診表で調査し, 治療法は疼痛強度別にA群(VAS 30mm未満)は抗ウイルス薬, 鎮痛薬, B群(VAS30以上50mm未満)は抗ウイルス薬, 鎮痛薬+イオントフォレーシス, 直線偏光近赤外線, C群(VAS50mm以上)は抗ウイルス薬, 鎮痛薬+神経ブロックとした. 【結果】治療成...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2003, Vol.10 (3), p.401-401
1. Verfasser: 末次啓子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:帯状疱疹の帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行予防策として早期疼痛治療の重要性が言われる. 当院では周辺医療機関医師, 当院通院患者に対し徹底してペインクリニックヘの早期受診の必要性を呼びかけており, 今回治療成績と来院状況を分析した. 【方法】対象は男女35例で, 初診時VASは平均60mmであった. 受診動機は問診表で調査し, 治療法は疼痛強度別にA群(VAS 30mm未満)は抗ウイルス薬, 鎮痛薬, B群(VAS30以上50mm未満)は抗ウイルス薬, 鎮痛薬+イオントフォレーシス, 直線偏光近赤外線, C群(VAS50mm以上)は抗ウイルス薬, 鎮痛薬+神経ブロックとした. 【結果】治療成績:ABC各群は平均35, 63, 67歳, 痛みが60日以上遷延した症例は0, 11, 48%, であったが, 34例(97%)の症例が治癒し, 要した日数はABC各群4, 40, 108日であった. 来院状況:来院までの期間は平均11.4日で74%において14日以内に治療が開始できた. 受診動機は紹介が23例(医師12例, 通院患者11例), 院内掲示物が3例で, 新聞, テレビが4例であった. 【考察】治療成績は良好であり, 呼びかけが受診動機に反映されていた. 難治性疾患であるPHNの予防においては, ペインクリニック医による徹底した疾患知識の啓発が重要であると思われた.
ISSN:1340-4903