1-A-36 脊硬麻後,術後硬膜外持続鎮痛中に急激な下肢の感覚・運動障害を生じた一症例
【はじめに】脊硬麻併用全身麻酔で施行された右人工膝関節全置換術後の持続硬膜外鎮痛中に急激な下肢の感覚, 運動障害が発生した症例を経験したので報告する. 【症例】58歳, 女性. 身長150cm, 体重65kg. 2年程前より右膝の痛みが出現し, 右変形性膝関節症の診断の下に右人工膝関節全置換術が施行された. 麻酔は脊硬麻針を用いて, 脊髄クモ膜下麻酔(高比重ブピバカイン3cc)と硬膜外チュービングを第3, 4腰椎椎間で施行した後, 亜酸化窒素, 酸素, セボフルランで全身麻酔を併用施行した. 手術終了直後より術後鎮痛を目的に0.25%ロピバカインを5ml/hrの流量でディスポ型シリンジポンプを...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2003, Vol.10 (3), p.340-340 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】脊硬麻併用全身麻酔で施行された右人工膝関節全置換術後の持続硬膜外鎮痛中に急激な下肢の感覚, 運動障害が発生した症例を経験したので報告する. 【症例】58歳, 女性. 身長150cm, 体重65kg. 2年程前より右膝の痛みが出現し, 右変形性膝関節症の診断の下に右人工膝関節全置換術が施行された. 麻酔は脊硬麻針を用いて, 脊髄クモ膜下麻酔(高比重ブピバカイン3cc)と硬膜外チュービングを第3, 4腰椎椎間で施行した後, 亜酸化窒素, 酸素, セボフルランで全身麻酔を併用施行した. 手術終了直後より術後鎮痛を目的に0.25%ロピバカインを5ml/hrの流量でディスポ型シリンジポンプを用いて開始した. 病棟帰棟時, 下肢の鎮痛は得られていたが神経学的に異常は認められなかった. 術後およそ5時間後に突然両下肢の触感覚の消失と運動障害が認められた. すぐに局所麻酔薬の硬膜外持続注入を中止し, その2時間後には上記症状は消失した. 【考察】術後硬膜外持続鎮痛中に上記症状が生じた場合は様々な原因が報告されているが, その中で本症例では術後の体動中に硬膜外チューブが硬膜下腔やクモ膜下腔に迷入した可能性が高いと考えられた. |
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ISSN: | 1340-4903 |