1-A-24 胸部帯状疱疹痛に対する神経根高周波熱凝固法の治療効果
帯状疱疹は, 帯状疱疹後神経痛への移行を防止するため, 発症早期から十分な痛みの治療が重要である. 難治性の胸部帯状疱疹痛に対して, 神経根高周波熱凝固法を行い治療効果を検討した. 【対象】薬物治療, 神経ブロック, ケタミン療法を行ったが, 疼痛が遷延する胸部帯状疱疹痛患者10名(男性6名, 女性4名, 年齢59~84, 平均70.7歳, 罹病期間4~35日, 平均15.8日). いずれも, 局所麻酔薬とステロイドによる神経根ブロックで一時的効果を認めた患者である. 【方法】熱凝固法は, 初回は45℃, 90秒で行い, 除痛が得られない場合は, 5℃ずつ凝固温度を上げ, 最高60℃まで行った...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2003, Vol.10 (3), p.336-336 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 帯状疱疹は, 帯状疱疹後神経痛への移行を防止するため, 発症早期から十分な痛みの治療が重要である. 難治性の胸部帯状疱疹痛に対して, 神経根高周波熱凝固法を行い治療効果を検討した. 【対象】薬物治療, 神経ブロック, ケタミン療法を行ったが, 疼痛が遷延する胸部帯状疱疹痛患者10名(男性6名, 女性4名, 年齢59~84, 平均70.7歳, 罹病期間4~35日, 平均15.8日). いずれも, 局所麻酔薬とステロイドによる神経根ブロックで一時的効果を認めた患者である. 【方法】熱凝固法は, 初回は45℃, 90秒で行い, 除痛が得られない場合は, 5℃ずつ凝固温度を上げ, 最高60℃まで行った. 【結果】8名は著効治癒し, 2名は数日間のみ有効で結局PHNに移行した. 【考察】本法で80%が除痛でき, 有用であった. これらの8名は, 高周波熱凝固による知覚神経の長期的遮断が有効であったと考えられる. 除痛できなかった2名は重症型で80歳以上の高齢者であった. 今後さらに熱凝固方法やその適応, 後根神経節より末梢である神経根レベルでの熱凝固が有効な理由などの検討を要する. 【結語】難治性帯状疱疹痛に対する神経根高周波熱凝固法は有効と思われた. |
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ISSN: | 1340-4903 |