1-A-13 硬膜外モルヒネの鎮痛と副作用に対する硬膜外少量ナロキソン持続投与の影響

【目的】硬膜外モルヒネ投与は術後鎮痛や癌性疼痛治療に有用だが, 副作用による投与中止も散見される. モルヒネ全身投与時の少量ナロキソン併用による鎮痛増強と副作用軽減はすでに報告されている. 硬膜外モルヒネ投与時の硬膜外少量ナロキソン併用による鎮痛と副作用への影響を調べた. 【方法】ASA1~2の婦人科手術症例を対象とし, 無作為に比較群とナロキソン投与群(以下N群)各23名に分けた. 両群とも術中に塩酸モルヒネ2mgを硬膜外投与し, 手術終了後は塩酸モルヒネ4~6mg, ドロペリドール2.5mg, 0.2%ロピバカイン100mlを2ml/時で硬膜外持続投与した. N群には上記の注入薬剤にナロキ...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2003, Vol.10 (3), p.333-333
Hauptverfasser: 笠井裕子, 実藤洋一, 越後谷雄一, 詫間 滋
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】硬膜外モルヒネ投与は術後鎮痛や癌性疼痛治療に有用だが, 副作用による投与中止も散見される. モルヒネ全身投与時の少量ナロキソン併用による鎮痛増強と副作用軽減はすでに報告されている. 硬膜外モルヒネ投与時の硬膜外少量ナロキソン併用による鎮痛と副作用への影響を調べた. 【方法】ASA1~2の婦人科手術症例を対象とし, 無作為に比較群とナロキソン投与群(以下N群)各23名に分けた. 両群とも術中に塩酸モルヒネ2mgを硬膜外投与し, 手術終了後は塩酸モルヒネ4~6mg, ドロペリドール2.5mg, 0.2%ロピバカイン100mlを2ml/時で硬膜外持続投与した. N群には上記の注入薬剤にナロキソン0.2mgを混じた. 術当日, 術後1日目, 2日目の創痛, 嘔気, 掻痒感について調べた. 統計処理はt検定とMann-WhitneyのU検定を用いた. 【結果】術当日と術後2日目の創痛, 及び, 術後1日目の嘔気はN群で有意に少なかった. 掻痒感は両群間に差はなかった. 硬膜外持続投与の副作用による中止は比較群に有意に多かった. 【結論】硬膜外少量ナロキソン持続投与は, 硬膜外モルヒネの鎮痛作用を増強し一部の副作用を軽減する.
ISSN:1340-4903