2―122アンケート調査にて検討した片頭痛治療におけるトリプタン内服の問題点
【目的】片頭痛の治療薬としてスマトリプタン注射薬に加えスマトリプタンおよびゾルミトリプタン内服が承認され治療の選択肢が広がった. トリプタン内服治療の効果と問題点を検討した. 【方法】対象は国際頭痛学会の診断基準を満たす片頭痛患者10名(男2人, 女8人;2567歳)とし, 治療効果や副作用, 不満な点などについてアンケート調査を行った. 【結果】頭痛改善度は軽減20%, 半減20%, 消失60%で, 増悪, 無効の回答はなかった. 同日中の頭痛再発は50%と高率であった. 副作用としては動悸, 頚部痛, 眠気を認めたが, 内服中止に至る例はなかった. 治療に対する満足度は「満足」ないし「大変...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2002, Vol.9 (3), p.307-307 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】片頭痛の治療薬としてスマトリプタン注射薬に加えスマトリプタンおよびゾルミトリプタン内服が承認され治療の選択肢が広がった. トリプタン内服治療の効果と問題点を検討した. 【方法】対象は国際頭痛学会の診断基準を満たす片頭痛患者10名(男2人, 女8人;2567歳)とし, 治療効果や副作用, 不満な点などについてアンケート調査を行った. 【結果】頭痛改善度は軽減20%, 半減20%, 消失60%で, 増悪, 無効の回答はなかった. 同日中の頭痛再発は50%と高率であった. 副作用としては動悸, 頚部痛, 眠気を認めたが, 内服中止に至る例はなかった. 治療に対する満足度は「満足」ないし「大変満足」が90%と多数を占めた一方, 不満な点として(1)内服の効果が一定でないこと, (2)頭痛発作まで内服を我慢できないこと, (3)皮下注に比べ効果が弱いこと, (4)緊張型頭痛の合併例では内服を濫用してしまう傾向があることが挙げられた. 【考察】トリプタン内服は有効性が高い治療であるが, 一方で内服のタイミングのずれにより薬効が減じる可能性や, 内服濫用が生じうる危険性も考えられた. 今後, 処方の際にはきめ細かい服薬指導が重要であると考えられた. |
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ISSN: | 1340-4903 |