1―112椎間板ヘルニアに対し椎間板加圧注射を行った13症例の検討

【目的】椎間板加圧注射は椎間板ヘルニアの治療法の一つである. 椎間板加圧注射の成否に影響する因子を検討した. 【方法】対象は当院で約1年6ヶ月間に椎間板加圧注射を行った13症例. 年齢, 発症治療期間, 椎間板の性状, 治療前後での椎間板内圧や症状の変化などを記録し, 治療後約1ヶ月と3ヶ月にMRIを撮像して椎間板ヘルニアの形態的変化を検討した. 【結果】13例中11例が有効であった. 加圧注射直後より神経根症状が改善した症例や治療後に椎間板内圧が低下している症例は有効であった. 年齢, 椎間板の突出部位, タイプでは有意な差を認めなかった. また有効11例のうち治療1ヵ月後にMRIでヘルニア...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2002, Vol.9 (3), p.256-256
Hauptverfasser: 石川慎一, 山下雅海, 高原 寛, 古城 繁, 橋本秀則
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】椎間板加圧注射は椎間板ヘルニアの治療法の一つである. 椎間板加圧注射の成否に影響する因子を検討した. 【方法】対象は当院で約1年6ヶ月間に椎間板加圧注射を行った13症例. 年齢, 発症治療期間, 椎間板の性状, 治療前後での椎間板内圧や症状の変化などを記録し, 治療後約1ヶ月と3ヶ月にMRIを撮像して椎間板ヘルニアの形態的変化を検討した. 【結果】13例中11例が有効であった. 加圧注射直後より神経根症状が改善した症例や治療後に椎間板内圧が低下している症例は有効であった. 年齢, 椎間板の突出部位, タイプでは有意な差を認めなかった. また有効11例のうち治療1ヵ月後にMRIでヘルニアの大きさが変化しない症例を6例認めた. 【考察と結論】椎間板加圧注射は発症期間の短い正中型, 脱出型ヘルニアが良い適応で, ヘルニアの機械的な変形と椎間板内外の交通を作り吸収を促進することが作用機序と考えられている. 今回の報告では椎間板内圧の低下による神経根に対する除圧も重要な作用機序であり, 椎間板加圧注射ではヘルニア椎間板内圧の十分な低下が成否に影響すると考えられた.
ISSN:1340-4903