1―109 QT延長症候群に星状神経節ブロックおよび胸部交感神経切除術を施行した一症例
QT延長症候群患者に対して, 星状神経節ブロックおよび胸部交感神経切除術を施行した症例を経験したので報告する. 症例は16歳, 女性. 一年前に失神発作を認め, 精査にてQT延長症候群を指摘された. メトプロロールの内服にて自覚症状が消失したため経過観察されていたが, ホルター心電図にてtorsades de pointesが確認され, 加療目的に入院した. 家族歴として母親にQT延長症候群を認めた. 運動負荷心電図, 電気生理学検査, プロタノール負荷心電図のいずれにおいてもVT, Vfの誘発は不可能であったが臨床的にtorsades de pointesが確認され, 突然死の危険性が高いこ...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2002, Vol.9 (3), p.255-255 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | QT延長症候群患者に対して, 星状神経節ブロックおよび胸部交感神経切除術を施行した症例を経験したので報告する. 症例は16歳, 女性. 一年前に失神発作を認め, 精査にてQT延長症候群を指摘された. メトプロロールの内服にて自覚症状が消失したため経過観察されていたが, ホルター心電図にてtorsades de pointesが確認され, 加療目的に入院した. 家族歴として母親にQT延長症候群を認めた. 運動負荷心電図, 電気生理学検査, プロタノール負荷心電図のいずれにおいてもVT, Vfの誘発は不可能であったが臨床的にtorsades de pointesが確認され, 突然死の危険性が高いことが予想されたため左星状神経節ブロックおよび交感神経切除術が施行された. 星状神経節ブロックおよび交感神経切除後, いずれにおいても心電図上QTcの短縮は認めなかった. また術後の運動負荷心電図, プロタノール負荷心電図においても変化を認めなかった. しかし, QTcの短縮が見られなくてもVT, Vfの誘発を抑制できるとの報告もあり経過観察として退院した. 術後, これまでは発作を認めていない. 本症例の経過および麻酔管理について考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1340-4903 |