1―88神経ブロック開始時のスクリーニングの重要性

ペインクリニックの日常臨床は神経ブロック療法が中心となる. 神経ブロック療法の合併症として止血困難による血腫形成がありSGBなどでは時に致命的になる. また, 感染症の検索も医療従事者保護の立場として重要である. ところが多くの場合問診のみで神経ブロック療法を開始することがある. 今回我々は当科で神経ブロック療法を希望する症例に血液凝固, 感染症検査などを行い神経ブロック療法開始時のスクリーニング検査の重要性を検討した. 過去3年間の症例に対しAPPT, PT, 感染症, 血液一般検査を行った. その結果, 異常値を示したのはPTで2%, 感染症陽性7%, 血小板数11%であり, 問診で抗凝固...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2002, Vol.9 (3), p.248-248
Hauptverfasser: 大内摂子, 小堀正雄, 飯塚浩基, 森 聡司, 小沢芳樹, 外丸輝明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ペインクリニックの日常臨床は神経ブロック療法が中心となる. 神経ブロック療法の合併症として止血困難による血腫形成がありSGBなどでは時に致命的になる. また, 感染症の検索も医療従事者保護の立場として重要である. ところが多くの場合問診のみで神経ブロック療法を開始することがある. 今回我々は当科で神経ブロック療法を希望する症例に血液凝固, 感染症検査などを行い神経ブロック療法開始時のスクリーニング検査の重要性を検討した. 過去3年間の症例に対しAPPT, PT, 感染症, 血液一般検査を行った. その結果, 異常値を示したのはPTで2%, 感染症陽性7%, 血小板数11%であり, 問診で抗凝固薬を内服していた症例は10%であった. 合併症は高血圧, 糖尿病が多かった. 今後, 疾患別, 年齢別検討を加える予定である. 【結論】神経ブロック開始時にスクリーニング検査を行う事は患者ばかりか医療従事者の安全性にも寄与し, ペインクリニック外来での初診時の治療はレーザー治療などの理学的療法を考慮する必要があることが示唆された.
ISSN:1340-4903