バージャー病に伴う右中指壊死に対し交感神経切除術後, 持続腕神経叢ブロック等で疼痛管理した一症例
バージャー病は主に成人男性に発症し, 四肢の小動脈に反復性の血管炎と血栓症を起こす原因不明の疾患で交感神経ブロックが治療として用いられる. 症例は42歳男性. 約2年前にバージャー病の診断でL2~4の腰部交感神経切除術が施行された. その後下肢痛に対し抗凝固薬の内服によるフォローと疼痛コントロールのための入退院を繰り返していたが右中指の疼痛と変色に気づき来院. パージャー病による右中指壊死と難治性潰瘍の診断でデブリードマンと胸腔鏡下胸部交感神経切除術が施行された. しかし手術後も右中指の冷感と疼痛は持続したため, 当初頸部硬膜外ブロックを用いて疼痛管理を試みたが効果は不十分であった. 結局プロ...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2001, Vol.8 (3), p.154-154 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | バージャー病は主に成人男性に発症し, 四肢の小動脈に反復性の血管炎と血栓症を起こす原因不明の疾患で交感神経ブロックが治療として用いられる. 症例は42歳男性. 約2年前にバージャー病の診断でL2~4の腰部交感神経切除術が施行された. その後下肢痛に対し抗凝固薬の内服によるフォローと疼痛コントロールのための入退院を繰り返していたが右中指の疼痛と変色に気づき来院. パージャー病による右中指壊死と難治性潰瘍の診断でデブリードマンと胸腔鏡下胸部交感神経切除術が施行された. しかし手術後も右中指の冷感と疼痛は持続したため, 当初頸部硬膜外ブロックを用いて疼痛管理を試みたが効果は不十分であった. 結局プロスタグランデイン製剤の投与に加え, 星状神経節ブロックとPCAポンプを用いた持続腕神経叢ブロック等を組み合わせて徐痛と循環の改善を図り発症から約3ヶ月後軽快退院となった. 結論;バージャー病の重症例では交感神経切除術後も創治癒までは長期間を要し, その間疼痛管理の工夫が必要である. |
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ISSN: | 1340-4903 |