脳腫瘍術径顔面痛の小児1症例の治療について
【症例】 14歳, 女児. 5歳時に第4脳室上衣腫と診断され後頭下開頭腫瘍摘出術が行われた. その7ヶ月後に再発し再手術, 放射線療法, ガンマナイフ療法などでフォローされていた. 13歳時(当科初診1年前)に発作性の左顔面痛が発症し三叉神経への腫瘍よる圧迫が指摘された. 疼痛は次第に増強しカルバマゼピンなどの内服やブプレノルフィン筋注の効果はうすく, ADLの低下, 食欲不振著明となり当科に紹介受診となった. 【治療方針】手術, 注射への拒否反応が強く, 星状神経節近傍近赤外線照射(以下SGR)を選択し, 色シールを用いて1~10段階のペインスコアー(以下PC)をつけさせた. 【SGRの効果...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2001, Vol.8 (3), p.148-148 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【症例】 14歳, 女児. 5歳時に第4脳室上衣腫と診断され後頭下開頭腫瘍摘出術が行われた. その7ヶ月後に再発し再手術, 放射線療法, ガンマナイフ療法などでフォローされていた. 13歳時(当科初診1年前)に発作性の左顔面痛が発症し三叉神経への腫瘍よる圧迫が指摘された. 疼痛は次第に増強しカルバマゼピンなどの内服やブプレノルフィン筋注の効果はうすく, ADLの低下, 食欲不振著明となり当科に紹介受診となった. 【治療方針】手術, 注射への拒否反応が強く, 星状神経節近傍近赤外線照射(以下SGR)を選択し, 色シールを用いて1~10段階のペインスコアー(以下PC)をつけさせた. 【SGRの効果】心電図RR間隔解析から得た交感・副交感神経の活動度や被刺激度などをレーダチャート上にプロットすると, SGR後では基準線に近づき, 自律神経系への即効的効果が示唆された. SGR 3回後に食欲増進, 12回以降から笑顔がみられ, ブプレノルフィン筋注も中止となった. 【PCの変化】現在PC2前後で推移している. さらに本人が色シールを修飾し動物や人物に変身させて感情を表現するようになった. 【結語】SGRが有効であり, 痛みの評価に用いた色シールが補助的効果となったと考えられた. |
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ISSN: | 1340-4903 |