末梢神経障害後のHGF/cMetの発現
【背景】 Hepatocyte growth factor<HGF>は1989年に肝再生因子としてクローニングされた. 肝細胞増殖活性以外にも, 増殖, 分化, 抗アポトーシスなどの機能を持ち, 現在HGF投与による閉塞性動脈硬化症や肝硬変などの疾患に対する臨床応用が期待されている. HGFは神経栄養因子としての働きも持つことが最近明らかになり, 今回末梢神経障害後のHGF及び, そのレセプターであるcMetの発現を検討した. 【方法】 SDラットの坐骨神経結紮モデルを使用し, HGF, cMetのNorthern blot, in situ hybridization, 免疫組織化学を行った...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2001, Vol.8 (3), p.130-130 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【背景】 Hepatocyte growth factor<HGF>は1989年に肝再生因子としてクローニングされた. 肝細胞増殖活性以外にも, 増殖, 分化, 抗アポトーシスなどの機能を持ち, 現在HGF投与による閉塞性動脈硬化症や肝硬変などの疾患に対する臨床応用が期待されている. HGFは神経栄養因子としての働きも持つことが最近明らかになり, 今回末梢神経障害後のHGF及び, そのレセプターであるcMetの発現を検討した. 【方法】 SDラットの坐骨神経結紮モデルを使用し, HGF, cMetのNorthern blot, in situ hybridization, 免疫組織化学を行った. 【結果】 術後4日より結紮部遠位部の坐骨神経においてc-met mRNAの発現が上昇し, GFAPとの二重染色により, シュワン細胞がcMetを発現していることが認められた. HGF mRNAの発現は後根神経節, 脊髄で認められたが, 健常側, 術側で差は認められなかった. 【結論】 坐骨神経障害後にcMetの発現の増加が認められ, HGFが後根神経節, 脊髄に発現しているためHGFは末梢神経障害後の神経再生因子としての役割が期待される. |
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ISSN: | 1340-4903 |