ペインクリニックにおけるPTSD患者の治療経験
CRPS2例で, PTSDを合併した症例を経験した. 症例1:22歳, 女性, 医学生. 交通事故後(大腿骨骨折)に右下肢のCRPSを発症. 治療中, 事故の状況の想起(フラッシュバック)などのPTSD症状が認められた. 腰部交感神経節ブロックや自律訓練法, 理学療法にも応じ, 車椅子から自力歩行可能な状態にまで改善し, 現在精神科で経過観察中である. 症例2:17歳, 女性. 13歳時, 内視鏡検査の前処置(筋注)を左上腕に受けた後, 左上肢のCRPSを発症. 治療中, フラッシュバックや異常な警戒心などを認め, 男性から暴行を受けた事実が判明し, PTSDと診断した. 支援的な女性医師が主...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2000, Vol.7 (4), p.44-44 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | CRPS2例で, PTSDを合併した症例を経験した. 症例1:22歳, 女性, 医学生. 交通事故後(大腿骨骨折)に右下肢のCRPSを発症. 治療中, 事故の状況の想起(フラッシュバック)などのPTSD症状が認められた. 腰部交感神経節ブロックや自律訓練法, 理学療法にも応じ, 車椅子から自力歩行可能な状態にまで改善し, 現在精神科で経過観察中である. 症例2:17歳, 女性. 13歳時, 内視鏡検査の前処置(筋注)を左上腕に受けた後, 左上肢のCRPSを発症. 治療中, フラッシュバックや異常な警戒心などを認め, 男性から暴行を受けた事実が判明し, PTSDと診断した. 支援的な女性医師が主に担当したが, 医療や男性に対する恐怖が強く, 治療を断念し, 精神科に紹介した現在も治療は成功していない. 考察:PTSDの疼痛管理において, 心的外傷の種類と患者の脆弱性は, 治療や予後に大きく影響することが考えられ, それらの評価が重要である. |
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ISSN: | 1340-4903 |