外来通院患者における帯状疱疹痛管理の試み
帯状疱疹痛に対して, 従来の持続硬膜外ブロック鎮痛法は入院を必要とし患者の行動を制限するとともに, 感染等の問題点も指摘されている. そのため, 我々は透視下神経根ブロックを中心に知覚神経遮断(以下, 体神経ブロック)を行ない, ほぼ全例で外来通院による疼痛管理を行なっている. 今回その除痛効果について検討したので報告する. 対象は, 平成10年より帯状疱疹で当科を受診し, 体神経ブロックを中心とする外来治療のみで管理を行なった患者26名(全ブロック回数32回)とした. ブロック後の疼痛の程度をペインスコア(ブロック前を10とする0から10の11段階)で表わし, ブロック後1日, 7日, 1ヵ...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2000, Vol.7 (3), p.181-181 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 帯状疱疹痛に対して, 従来の持続硬膜外ブロック鎮痛法は入院を必要とし患者の行動を制限するとともに, 感染等の問題点も指摘されている. そのため, 我々は透視下神経根ブロックを中心に知覚神経遮断(以下, 体神経ブロック)を行ない, ほぼ全例で外来通院による疼痛管理を行なっている. 今回その除痛効果について検討したので報告する. 対象は, 平成10年より帯状疱疹で当科を受診し, 体神経ブロックを中心とする外来治療のみで管理を行なった患者26名(全ブロック回数32回)とした. ブロック後の疼痛の程度をペインスコア(ブロック前を10とする0から10の11段階)で表わし, ブロック後1日, 7日, 1ヵ月の時点で調査を行なった. ペインスコア0~2を著効, 3~5を有効, 6~7をやや有効, 8~10を無効として評価した. 結果はブロック後1日目で71.9%が著効, 25.0%が有効であり, 7日目では著効15.6%, 有効56.3%, さらに1ヶ月後は著効29.6%, 有効55.6%とほぼ満足のいく効果が持続した. また全例でブロックに伴う合併症を認めなかった. 特殊な設備や手技を必要とするが, 医療費削減や患者の精神衛生上の問題も考慮すると, 本法は有用な疼痛管理法であると思われる. |
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ISSN: | 1340-4903 |