持続硬膜外ケタミン療法後に腰背部痛を認め2症例

症例1:48歳, 女性. 左乳房術後乳房外側~上腕内側部の激痛としびれで受診. 症例2:62歳, 女性. 右肩周囲帯状疱疹後神経痛で受診. 2症例ともリドカインによる持続硬膜外ブロックは無効. 試験的硬膜外ケタミン投与は一時的な効果を認め持続硬膜外ケタミン注入(0.05mg/kg/hr)を行った(症例1;3日間, 症例2;5日間). allodyniaの消失とADLの向上を認めた後硬膜外カテーテルを抜去したところ両症例とも約30分後より腰背部に激痛が出現し約2時間で軽快した. カテーテル抜去はスムーズで, 背部痛出現後の画像検査上も異常所見を認めなかった. 考察:2症例とも硬膜外ケタミン投与中...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2000, Vol.7 (3), p.83-83
Hauptverfasser: 梶野友世, 棚橋順治, 湯本正人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例1:48歳, 女性. 左乳房術後乳房外側~上腕内側部の激痛としびれで受診. 症例2:62歳, 女性. 右肩周囲帯状疱疹後神経痛で受診. 2症例ともリドカインによる持続硬膜外ブロックは無効. 試験的硬膜外ケタミン投与は一時的な効果を認め持続硬膜外ケタミン注入(0.05mg/kg/hr)を行った(症例1;3日間, 症例2;5日間). allodyniaの消失とADLの向上を認めた後硬膜外カテーテルを抜去したところ両症例とも約30分後より腰背部に激痛が出現し約2時間で軽快した. カテーテル抜去はスムーズで, 背部痛出現後の画像検査上も異常所見を認めなかった. 考察:2症例とも硬膜外ケタミン投与中は問題を認めなかったが, 薬剤終了後に腰背部激痛が出現したことより持続的なケタミン投与によるモノアミン抑制系の賦活が薬剤の中止により減弱したことと関係しているのではないかと考えられた. 結語:neuropathic pain2症例に対し持続硬膜外ケタミンが奏功した. 合併症としてカテーテル抜去後の腰背部痛を認めた.
ISSN:1340-4903