経皮的椎間板摘出術の適応
経皮的椎間板摘出術(percutaneous discectomy:PD)は, 腰椎推間板ヘルニアの治療法として, 1975年土方らにより世界で初めて報告された. また, 1985年OnikらはNucleotomeによる自動式経皮的椎間板摘出術(automated percutaneous Iumbar discectomy:APLD)を報告した. 演者らは, 1993年よりAPLDにより種々の腰下肢痛の治療を行ってきた. APLDは原則として, 入院, 硬膜外ブロックによる保存的療法で十分な治療効果が得られない症例で, MRI画像所見・腰下肢痛等の神経学的所見より責任椎体高位の明白なもので施...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 2000, Vol.7 (3), p.68-68 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 経皮的椎間板摘出術(percutaneous discectomy:PD)は, 腰椎推間板ヘルニアの治療法として, 1975年土方らにより世界で初めて報告された. また, 1985年OnikらはNucleotomeによる自動式経皮的椎間板摘出術(automated percutaneous Iumbar discectomy:APLD)を報告した. 演者らは, 1993年よりAPLDにより種々の腰下肢痛の治療を行ってきた. APLDは原則として, 入院, 硬膜外ブロックによる保存的療法で十分な治療効果が得られない症例で, MRI画像所見・腰下肢痛等の神経学的所見より責任椎体高位の明白なもので施行している. 社会的適応として, 入院期間を十分取れず疼痛が強く責任椎体高位が明白な症例でも施行する. 最近は, レーザーによる椎間板減圧術も多く報告されている. 他に電動シェーバー使用等, PDの術式には様々の変法があるが, 術後成績は何れの方法でも短期的には70-80%の症例に有効であるとの報告が多く, 演者らも同等の成績を得ている. しかし, 現在でも, 腰下肢痛の治療でのPDの適応については, 未だ一定の見解は得られていない. PDの術後成績に影響を及ぼす因子としては, 施行時年齢・責任椎体高位・術前重症度・髄核摘出量・椎間板変性度・脊柱管狭窄の有無・ヘルニアのタイプ等が考えられるが, これらの因子への考え方の相違が, 腰下肢痛の治療でのPDの適応が一定しない一因と考えられる. 今回, 演者らは, 自験例を紹介し腰椎椎間板ヘルニアによる腰下肢痛だけでなく, 腰椎脊柱管狭窄症・腰椎術後残存痛・スポーツ選手の腰椎椎間板ヘルニア等へのPDの適応も考えてみたい. |
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ISSN: | 1340-4903 |