顎関節頭人工骨頭置換術後に出現した顔面神経麻痺の1例

両側顎関節頭人工骨頭置換術後に出現した顔面神経麻痺の1例を経験した. 症例:44歳, 女性. 術直後, 術当日病棟において顔面神経麻痺を考える所見はなかった. 術後3日目より, 右目の流涙, 術後7日目, 右顔面の運動障害が出現した. 顔面神経麻痺と診断され, 保存的治療が開始されたが, 症状は改善せず, 術後13日目に当科紹介, 受診となった. 初診時, 顔面神経麻痺の評価は40点満点法で4点であった. 当科受診までの経過から, 顔面神経切断の可能性は低いと考え, 星状神経節ブロックとSSP療法を開始した. 星状神経節ブロック14回目でスコアは11点まで回復した. 考察:神経障害はその程度に...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2000, Vol.7 (1), p.83-83
Hauptverfasser: 立山博一, 川上弘文, 柳本政浩, 高倉 康, 杉浦良啓
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:両側顎関節頭人工骨頭置換術後に出現した顔面神経麻痺の1例を経験した. 症例:44歳, 女性. 術直後, 術当日病棟において顔面神経麻痺を考える所見はなかった. 術後3日目より, 右目の流涙, 術後7日目, 右顔面の運動障害が出現した. 顔面神経麻痺と診断され, 保存的治療が開始されたが, 症状は改善せず, 術後13日目に当科紹介, 受診となった. 初診時, 顔面神経麻痺の評価は40点満点法で4点であった. 当科受診までの経過から, 顔面神経切断の可能性は低いと考え, 星状神経節ブロックとSSP療法を開始した. 星状神経節ブロック14回目でスコアは11点まで回復した. 考察:神経障害はその程度によりNeuro aparaxia, Axonotomesis, Neurotomesisの3段階に分けられる. 今回の症例では麻痺の原因がこのAxonotomesisとNeuro aparaxiaの二つにあるのではと考えた.
ISSN:1340-4903