透析中の顔面神経麻痺患者に対し星状神経節ブロック(SGB)施行後突然死した1例

透析後の患者において突然死がみられることがある. 今回透析中の顔面神経麻痺患者に対しSGB施行後突然死した1例を経験したので報告する. 症例:56歳, 男性. 既往歴:脳梗塞, C型肝炎, 慢性腎不全(1983年4月から週3回血液透析施行中). 1998年8月25日右閉眼障害が出現し他医受診. 右末梢性顔面神経麻痺と診断され内服療法のみ行なっていたが, 軽快しないため9月22日当科受診. 来院時スコア8/40点で, 同日からSGB(0.25%bupivacaine 6ml)を開始. 透析2日後の12月21日SGB施行5時間後15:30頃自宅で心肺停止になり来院. 頭部CTを行なったが, 左前頭...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1999, Vol.6 (4), p.408-408
Hauptverfasser: 三浦邦久, 神山洋一郎, 越田緑介, 和智行夫, 半澤浩一, 白石正治, 伊藤博巳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:透析後の患者において突然死がみられることがある. 今回透析中の顔面神経麻痺患者に対しSGB施行後突然死した1例を経験したので報告する. 症例:56歳, 男性. 既往歴:脳梗塞, C型肝炎, 慢性腎不全(1983年4月から週3回血液透析施行中). 1998年8月25日右閉眼障害が出現し他医受診. 右末梢性顔面神経麻痺と診断され内服療法のみ行なっていたが, 軽快しないため9月22日当科受診. 来院時スコア8/40点で, 同日からSGB(0.25%bupivacaine 6ml)を開始. 透析2日後の12月21日SGB施行5時間後15:30頃自宅で心肺停止になり来院. 頭部CTを行なったが, 左前頭葉に陳旧性脳梗塞以外異常所見は認めなかった. 16:37死亡確認. 結語:透析後の突然死の原因として, 心筋梗塞, 不整脈などが報告されている. 透析中の患者にSGBを行なう際には心毒性があるbupivacaineの使用を避けるべきと考えられる.
ISSN:1340-4903