胸背部痛を主訴に受診し, MRIで脊髄腫瘍と判明した1例

原因不明の胸背部痛により紹介され, MRIで脊髄腫瘍と判明した1例を経験したので, ここに報告する. 症例:45歳, 男性. 1998年11月頃より右前胸部痛(1~2時間/週)を認めていたが, 放置していた. 約1ヵ月前より, 寝返りが不可能となるような疼痛が出現し, 近医を受診した. 胸部X-pでは異常所見を認められなかった. しかし, 疼痛が改善しないため, 他病院整形外科を受診した. 原因不明の肋間神経痛として, NSAIDsの経口薬, および坐薬の服用により対処されていた. しかし, 次第にcontrol不良となり, 12月5日に, Pain control目的で当院当科を紹介となった...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1999, Vol.6 (4), p.403-403
Hauptverfasser: 今井兼久, 田中愛子, 吉川晶子, 田邉 豊, 井関雅子, 弘田博子, 柳 佳世, 宮崎東洋
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:原因不明の胸背部痛により紹介され, MRIで脊髄腫瘍と判明した1例を経験したので, ここに報告する. 症例:45歳, 男性. 1998年11月頃より右前胸部痛(1~2時間/週)を認めていたが, 放置していた. 約1ヵ月前より, 寝返りが不可能となるような疼痛が出現し, 近医を受診した. 胸部X-pでは異常所見を認められなかった. しかし, 疼痛が改善しないため, 他病院整形外科を受診した. 原因不明の肋間神経痛として, NSAIDsの経口薬, および坐薬の服用により対処されていた. しかし, 次第にcontrol不良となり, 12月5日に, Pain control目的で当院当科を紹介となった. 初診時, 疼痛以外に神経学的な所見は認められず, Pain control, および器質的疾患の有無の検索を開始した. 胸部X-p上は胸椎, 肋骨, 肺野に異常所見は認められなかった. 12月17日, 激痛のため救急外来を受診し, 12月18日, 当科に入院となった. 胸部CTでは, 異常は認められなかったが, 胸椎MRI(Gd)にて, 脊髄腫瘍が判明した. 結語:疼痛を主訴に受診した患者に対しては, 器質的疾患の有無を再検索することの重要性を, 改めて認識した.
ISSN:1340-4903