肋間神経ブロック後の薬液の広がりについて

胸腔鏡下胸部交感神経節切除術の際の肋骨の同定を目的に, 肋間にインジゴカルミンを注入し術中に直視下に観察した所, 多肋間の壁側胸膜下及び胸部交感神経幹にまで広がっているのが確認された. 【方法】対象は多汗症にて胸腔鏡下胸部交感神経節切除術を受ける待期手術患者3名に4ブロックを行なった. 腹臥位にてレントゲン透視下に造影剤で神経血管鞘像を確認後, インジゴカルミンを注入. 約二時間後に胸腔鏡にて壁側胸膜を観察し, 肋骨の同定およびインジゴカルミンの広がりを観察した. 【結果】2.5mlでは3肋間に広がり, 0.5mlでは1から2肋間, 0.3mlで1肋間であった. 0.3mlでも色素は胸部交感神...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1998, Vol.5 (3), p.379-379
Hauptverfasser: 加藤浩克, 大瀬戸清茂, 塩谷正弘, 長沼芳和, 立山俊朗, 大塚康久, 持田奈緒美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:胸腔鏡下胸部交感神経節切除術の際の肋骨の同定を目的に, 肋間にインジゴカルミンを注入し術中に直視下に観察した所, 多肋間の壁側胸膜下及び胸部交感神経幹にまで広がっているのが確認された. 【方法】対象は多汗症にて胸腔鏡下胸部交感神経節切除術を受ける待期手術患者3名に4ブロックを行なった. 腹臥位にてレントゲン透視下に造影剤で神経血管鞘像を確認後, インジゴカルミンを注入. 約二時間後に胸腔鏡にて壁側胸膜を観察し, 肋骨の同定およびインジゴカルミンの広がりを観察した. 【結果】2.5mlでは3肋間に広がり, 0.5mlでは1から2肋間, 0.3mlで1肋間であった. 0.3mlでも色素は胸部交感神経幹にまで広がっていた. 【結論】局所麻酔薬を使用した肋間神経ブロックにおいて, 注入量が多いと壁側胸膜下に上下の肋間に広がる事が推測された. また, 肋間神経ブロックは胸部交感神経ブロックとなる事も推測された.
ISSN:1340-4903