脳梗塞後の左上肢痛に対し右SGBが有効であった1例
66歳, 男性, 1994年6月25日, 左片麻痺にて当院神経内科へ入院となった. 入院時MRIで右被殻部梗塞および両側視床の小梗塞巣を認め, MRAで右内頸動脈および椎骨動脈の閉塞を認めた. 治療により杖歩行も可能となったが, この頃より左上肢の疼痛を認めた. 発症より約2年後の1996年7月31日, 左上肢の疼痛(allodynia)を主訴に当科を受診した. 初診時現症では, 左上肢は, 皮膚の知覚障害はなく, 肩および肘関節の拘縮を認めた. 疼痛は冷風にて誘発された. まず左SGBを行ない, 肘関節および指の拘縮は軽減したが, allodyniaは不変であった. そこで右SGBに変更し,...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 1997, Vol.4 (2), p.53-53 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 66歳, 男性, 1994年6月25日, 左片麻痺にて当院神経内科へ入院となった. 入院時MRIで右被殻部梗塞および両側視床の小梗塞巣を認め, MRAで右内頸動脈および椎骨動脈の閉塞を認めた. 治療により杖歩行も可能となったが, この頃より左上肢の疼痛を認めた. 発症より約2年後の1996年7月31日, 左上肢の疼痛(allodynia)を主訴に当科を受診した. 初診時現症では, 左上肢は, 皮膚の知覚障害はなく, 肩および肘関節の拘縮を認めた. 疼痛は冷風にて誘発された. まず左SGBを行ない, 肘関節および指の拘縮は軽減したが, allodyniaは不変であった. そこで右SGBに変更し, allodyniaの一時的な消失を認め, その後は左右交互にSGBを行ない, 左SGBでも一時的なallodyniaの消失を認めるようになった. 右内頸動脈閉塞患者の右被殻部梗塞後の左上肢痛に対し, 右SGBが有効であったが, その作用機序は明らかではなかった. |
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ISSN: | 1340-4903 |