日本語版McGill Pain Questionnaireの信頼性と妥当性の検討

McGill Pain Questionnaire(MPQ)は多くの国で標準化されたPain Rating Scale(PRS)であるが, 言語や文化の違いから, わが国では, 標準化されていない. 今回, われわれは慢性疼痛患者105人を対象にMelzackらの方法論に準拠した日本語版MPQ(J-MPQ)(疼痛表現は佐藤らによる)と他のPRSを同時に施行しJ-MPQの信頼性と妥当性を検討した. さらにSTAI(State-Trait Anxiety Inventory:状態-特性不安尺度)によって状態不安とJ-MPQ得点との関連性を検討した. 検討の結果, J-MPQの信頼性と妥当性は証明さ...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1996-04, Vol.3 (2), p.85-91
Hauptverfasser: 長谷川守, 服部 卓, 猿木信裕, 石埼恵二, 木谷泰治, 町山幸輝, 藤田達士
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:McGill Pain Questionnaire(MPQ)は多くの国で標準化されたPain Rating Scale(PRS)であるが, 言語や文化の違いから, わが国では, 標準化されていない. 今回, われわれは慢性疼痛患者105人を対象にMelzackらの方法論に準拠した日本語版MPQ(J-MPQ)(疼痛表現は佐藤らによる)と他のPRSを同時に施行しJ-MPQの信頼性と妥当性を検討した. さらにSTAI(State-Trait Anxiety Inventory:状態-特性不安尺度)によって状態不安とJ-MPQ得点との関連性を検討した. 検討の結果, J-MPQの信頼性と妥当性は証明されPRSとしての有用性は確認された. 各subscale間は比較的高い相関があり, 痛みの構造を評価する尺度としては独立性に問題があることがわかった. そのため, 他のPRSと最も相関が高く, 各subscaleの総得点であるPRI-T(Total score of the Pain Rating Index)をPRSの代表として使用するのが望ましいと考えられた. また, STAIとJ-MPQには低い相関しかみられず不安とJ-MPQ得点との関連性は低いと考えられた.
ISSN:1340-4903
DOI:10.11321/jjspc1994.3.2_85