顔面神経ブロックが効奏したMeige症候群の2症例
Meige症候群は両側の眼瞼痙攣と口, 下顎の異常運動を主張とし, 中年以後に発症する本態不明の疾患で, 持続的な眼瞼痙攣により閉眼をきたし, 著しく日常生活が制限される疾患である. 今回Meige症候群の診断のもとにボツリヌストキシンの注射を眼瞼部に受けていた患者で, トキシンの入手が現在不可能なため, 神経ブロック治療を行った2症例を経験したので報告する. 症例1:73才女性. 両側の眼瞼痙攣を主張として眼科よりブロック治療を目的として紹介される. MRI等で大脳基底核には特に異常がない. ポール針を使用し, 電気刺激を行い, 頬骨弓下で顔面神経ブロックを施行した. 眼輪筋の表面筋電図では...
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Veröffentlicht in: | 日本ペインクリニック学会誌 1995, Vol.2 (2), p.205-205 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Meige症候群は両側の眼瞼痙攣と口, 下顎の異常運動を主張とし, 中年以後に発症する本態不明の疾患で, 持続的な眼瞼痙攣により閉眼をきたし, 著しく日常生活が制限される疾患である. 今回Meige症候群の診断のもとにボツリヌストキシンの注射を眼瞼部に受けていた患者で, トキシンの入手が現在不可能なため, 神経ブロック治療を行った2症例を経験したので報告する. 症例1:73才女性. 両側の眼瞼痙攣を主張として眼科よりブロック治療を目的として紹介される. MRI等で大脳基底核には特に異常がない. ポール針を使用し, 電気刺激を行い, 頬骨弓下で顔面神経ブロックを施行した. 眼輪筋の表面筋電図では片側ブロックにもかかわらず, 両側の筋電図で, 振幅低下とスパスム頻度の減少がみられ, 両側の開眼が可能になった. 症例2:70才女性. 右>左の眼輪筋, 口輪筋のスパスムを主張として来院した. Blink reflexではスパスムの強い右R_1 の潜時が左に比べて短かった. 右顔面神経ブロック後には眼輪筋の表面筋電図で振幅と発火頻度の減少がみられた. また睡眠時の筋電図ではスパスムはみられず, 精神緊張によりスパスムが増大した. 以上2例のMeige症候群を経験したので考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1340-4903 |