疼痛管理とチーム医療

当院では平成5年より麻酔科ペインクリニックにコメディカルスタッフも参加し, ペインコントロールチームが編成され, 院内全科から出されるペインコントロールの依頼にチーム医療として対応している. 現在は医師, 看護婦, 薬剤師, 臨床心理士, 栄養士の他必要に応じてソーシャルワーカー, 保健婦などが加わっている. 主な活動状況としては, チーム回診及びカンファレンスで, 各職種から患者のペインコントロールと症状管理についてそれぞれの角度から意見が出され, 適正治療に向けて討議される. 薬剤師の立場としては, 医薬品情報(Drug Information:DI)の伝達が重要な役割として挙げられる....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1995, Vol.2 (2), p.115-115
Hauptverfasser: 加賀谷肇, 島田慈彦, 的場元弘, 後藤文夫, 礒本明彦, 近藤まゆみ, 加藤チイ
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院では平成5年より麻酔科ペインクリニックにコメディカルスタッフも参加し, ペインコントロールチームが編成され, 院内全科から出されるペインコントロールの依頼にチーム医療として対応している. 現在は医師, 看護婦, 薬剤師, 臨床心理士, 栄養士の他必要に応じてソーシャルワーカー, 保健婦などが加わっている. 主な活動状況としては, チーム回診及びカンファレンスで, 各職種から患者のペインコントロールと症状管理についてそれぞれの角度から意見が出され, 適正治療に向けて討議される. 薬剤師の立場としては, 医薬品情報(Drug Information:DI)の伝達が重要な役割として挙げられる. 医薬品適正使用においてDIの重要性はますます重視され, 医療現場からの情報収集と当薬剤部DIセンターのバックアップで迅速かつ正確な情報提供を行っている. また, 投与剤形の患者毎の対応なども薬剤師がチームに加わることで, 剤形工夫を行うことができる. また, 薬物治療モニタリングにより, 薬物の投与量の適正化に努めている. チーム医療として行うことで, それぞれの職種からアイディアが出され, 患者治療及び患者のQOL向上に貢献できていると思われる. 現在は, ペインコントロールを通してそれぞれのスタッフが臨床経験を重ねている段階であるが, 今後チームの個々の研鑚で, より力強いものになると思われる. 各診療科単位の縦割りの医療が中心である医療風土において, ペインコントロール, 栄養管理等は横割りの医療として全科に及んで対応すべき内容であり, チーム医療として各職種の参加が必要な分野である. 今後も実績を積み重ねながら, ヘルスケアプロフェッションとして薬剤師の医療への貢献として進展させたいと考えている.
ISSN:1340-4903