婦人科領域におけるマイクロ波凝固療法の展開
婦人科領域でのマイクロ波手術器の再認識 数少ない日本オリジナルの医療器械であるマイクロ波手術器(マイクロターゼ(R))は炭化を伴わずに組織を加熱できる特長がある. マイクロ波加熱による組織の変性が凝固と言われるゆえんである. 本装置の市販開始後まもなく婦人科手術での使用が試みられた. 腹腔鏡下で卵管妊娠の卵管切除, 不妊手術, 子宮内膜症の凝固, 卵巣生検後の止血などで使用された1). これらの手術では従来の高周波手術器にかえて切開止血などの目的で使用されたが, 必ずしも比較的大量の組織を炭化させずに壊死させるという, マイクロ波手術器の特長が十分発揮される場面での使用ではなかった. しかし,...
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Veröffentlicht in: | Journal of Microwave Surgery 2004, Vol.22, pp.27-30 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 婦人科領域でのマイクロ波手術器の再認識 数少ない日本オリジナルの医療器械であるマイクロ波手術器(マイクロターゼ(R))は炭化を伴わずに組織を加熱できる特長がある. マイクロ波加熱による組織の変性が凝固と言われるゆえんである. 本装置の市販開始後まもなく婦人科手術での使用が試みられた. 腹腔鏡下で卵管妊娠の卵管切除, 不妊手術, 子宮内膜症の凝固, 卵巣生検後の止血などで使用された1). これらの手術では従来の高周波手術器にかえて切開止血などの目的で使用されたが, 必ずしも比較的大量の組織を炭化させずに壊死させるという, マイクロ波手術器の特長が十分発揮される場面での使用ではなかった. しかし, 最近マイクロ波手術器の特長と有用性が再認識され, 婦人科手術での使用が再び報告されるようになった. 例えば子宮筋腫核出術の際に子宮筋層からの出血を防止する場面では, 手術時間に余裕があればマイクロ波凝固法は最適である2)3). 子宮筋腫核出術では従来から出血抑制を目的としてバソプレッシンが筋層切開予定部へ局所投与されているが, マイクロ波凝固による子宮筋層からの止血効果はバソプレッシンと同等であるとの考察もあるように, 筋層からの出血は効果的にマイクロ波で制御できる3). |
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ISSN: | 0917-7728 1882-210X |
DOI: | 10.3380/jmicrowavesurg.22.27 |