血流遮断下経皮的マイクロウェーブ凝固療法の経験
切除不能肝細胞癌に対するablation therapyの進歩は目覚しく, 手術療法に匹敵するほどの治療効果をあげつつある. 第15回全国原発性肝癌追跡調査報告では, マイクロウェーブ凝固療法(MCT)の治療効果は, 単発症例及び腫瘍径2cm以下症例での5年生存率がそれぞれ53.7%, 51.2%と手術に匹敵する遠隔成績が得られるようになってきた1). しかしMCTの問題点は凝固範囲が小さいことであり, このため現在ではラジオ波凝固療法(RFA)が主流となりつつある. これに対してShibataらは, MCTに血流遮断を併用することにより, RFAに匹敵する凝固範囲を得ることに成功した2)....
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Veröffentlicht in: | Journal of Microwave Surgery 2003, Vol.21, pp.79-82 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 切除不能肝細胞癌に対するablation therapyの進歩は目覚しく, 手術療法に匹敵するほどの治療効果をあげつつある. 第15回全国原発性肝癌追跡調査報告では, マイクロウェーブ凝固療法(MCT)の治療効果は, 単発症例及び腫瘍径2cm以下症例での5年生存率がそれぞれ53.7%, 51.2%と手術に匹敵する遠隔成績が得られるようになってきた1). しかしMCTの問題点は凝固範囲が小さいことであり, このため現在ではラジオ波凝固療法(RFA)が主流となりつつある. これに対してShibataらは, MCTに血流遮断を併用することにより, RFAに匹敵する凝固範囲を得ることに成功した2). この方法では凝固時間もRFAより短時間で済み, 更には同時に施行するCTAPによりリアルタイムに凝固範囲の確認が可能であり, 極めて有用な治療手段である. 今回, 我々は再発又は手術拒否の肝細胞癌症例に対して, Shibataらの方法に準じて血流遮断下に経皮的マイクロウェーブ凝固療法(PMCT)を6例に施行したので報告する. 対象症例は, 2001年10月~2002年5月までにPMCTを行った再発肝細胞癌5例, 手術拒否症例1例で, 年齢は60~80歳, 男性4例, 女性2例であった. 治療前肝機能は肝障害度A:5例, B:1例であった. 治療前の血小板値は2例で5×101/μL以下であった(表1). 治療対象の病巣は全例単結節であり, 腫瘍径は10~20mm, 平均腫瘍径13mmであった(表2). |
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ISSN: | 0917-7728 1882-210X |
DOI: | 10.3380/jmicrowavesurg.21.79 |