静脈血栓塞栓症に対するクリニカルパス診療の導入実績

「はじめに」静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism;VTE)の治療は, 本邦では長らく未分画ヘパリンの持続点滴とそれに引き続いてのビタミンK拮抗薬(vitamin K antagonist;VKA)であるワルファリンの経口投与で管理されてきた. しかし, いずれも用量調節が必要であり, 非専門医に敬遠される所以であった. 注射剤として, 未分画ヘパリンは半減期が短く, わが国以外の諸外国では, 低分子ヘパリンが, VKAが治療域に管理されるまでの先行治療薬として頻用されてきた. その後登場したフォンダパリヌクスは, 肺血栓塞栓症(plumonary thrombo emb...

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Veröffentlicht in:心臓 2023/07/15, Vol.55(7), pp.763-767
Hauptverfasser: 清水, 一寛, 岩川, 幹弘, 大野, 瑠衣子, 鈴木, 琢途, 野中, 翔矢, 清川, 甫, 中神, 隆洋, 川添, 理代, 飯塚, 卓夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism;VTE)の治療は, 本邦では長らく未分画ヘパリンの持続点滴とそれに引き続いてのビタミンK拮抗薬(vitamin K antagonist;VKA)であるワルファリンの経口投与で管理されてきた. しかし, いずれも用量調節が必要であり, 非専門医に敬遠される所以であった. 注射剤として, 未分画ヘパリンは半減期が短く, わが国以外の諸外国では, 低分子ヘパリンが, VKAが治療域に管理されるまでの先行治療薬として頻用されてきた. その後登場したフォンダパリヌクスは, 肺血栓塞栓症(plumonary thrombo embolism;PTE)急性期の先行治療薬として確立されていた未分画ヘパリンとの比較検証や, 腹部大手術を受ける高リスク患者を対象とした低分子ヘパリンとの比較試験を経て, 未分画ヘパリンや低分子ヘパリンに並ぶ地位を確立した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.55.763