ESCガイドラインと循環器学会ガイドラインによるリスク分類の相違と治療経過に関する検討

「はじめに」急性肺血栓塞栓症(acute pulmonary thromboembolism;APTE)の急性期治療に関しては, 日本循環器学会(JCS)や欧州心臓学会(ESC)のガイドラインでリスク分類や治療方法が提案されている. リスク分類によって治療方法が異なるため適切な分類を行うことが重要であるが, 2つのガイドラインではリスク分類方法が異なる. どちらのガイドラインでも, 心停止やショック状態があれば高リスク, また臨床リスク評価である簡易肺塞栓症重症度指数(pulmonary embolism severity index;PESI)や右心機能障害, 心臓バイオマーカーの状態により...

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Veröffentlicht in:心臓 2023/07/15, Vol.55(7), pp.749-754
Hauptverfasser: 髙橋, 純子, 須田, 理香, 緑川, 遥介, 伊藤, 誠, 勝俣, 雄介, 家里, 憲, 黒田, 文伸, 杉浦, 寿彦, 田邉, 信宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」急性肺血栓塞栓症(acute pulmonary thromboembolism;APTE)の急性期治療に関しては, 日本循環器学会(JCS)や欧州心臓学会(ESC)のガイドラインでリスク分類や治療方法が提案されている. リスク分類によって治療方法が異なるため適切な分類を行うことが重要であるが, 2つのガイドラインではリスク分類方法が異なる. どちらのガイドラインでも, 心停止やショック状態があれば高リスク, また臨床リスク評価である簡易肺塞栓症重症度指数(pulmonary embolism severity index;PESI)や右心機能障害, 心臓バイオマーカーの状態により中リスク, 低リスクと分類される. 高リスクでは外科的またはカテーテル的血栓摘除術や抗凝固療法と血栓溶解療法, 中リスクでは入院でモニタリングの上, 抗凝固療法を実施するが, 低リスクでは早期退院や外来での抗凝固療法も選択肢となる.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.55.749